二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.205 )
- 日時: 2012/09/08 12:30
- 名前: 黎 (ID: 6Bgu9cRk)
「パパと海馬オジサンだけ遊んでてずるい!腹いせにジュース買ってやる!…パパのお金で!」
琉香はぷりぷりおこりながら通路の自動販売機にてを伸ばした瞬間。
「あ…れ・・……?」
琉香の周りを紫色の煙が包み込む。
琉香の視界がだんだん見えなくなっていく。
体調不良は視界だけでなく、体全体の痺れに変わっていく。
「苦しい…・・。助・・・け・・て・・・。」
琉香が意識を落とす瞬間、見た部屋は1号室だった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「急いで1号室の毒の流出を止めなさいッ!」
あかりはコンピュータをあわただしく動かしながら部下に命令する。
「あんのバカ兄…!」
海馬はモニターで1号室と海東を見る。
すると海馬はモニターで紫いろの煙で良く見えなかったが、人影を発見した。
「・・・あかりさん。やっばいかも。」
「何よ?!」
あかりは急いで海馬の見ているモニタ—を見る。
海馬はモニターをルーズアップさせる。
「琉香ッ!!」
そこに映っていたのは苦しそうに倒れている琉香だった。
「いやぁああああッ!早く毒を止めてッ!」
頭を抱えて発狂するあかりに海馬は抑えた。
「落ち着いてってばあかりさん。」
海馬は白衣のポケットから無線機を取り出すと、海東につなげた。
『兄さん。残念なお知らせ。1号室に琉香が倒れてる。』
「なんだと!?」
海東の走るスピードが上がる。
『でも、まだ初期段階のはずだからまだ間に合うと思う。兄さんどうせ酸素マスクかぶってんでしょ?とっとと助けてきなよ。』
「おまえほんと他人事だな…!」
海東は荒々しく無線機を切る。
「待ってろ…!琉香…!」
しかし。次の瞬間。
ドオオンッ!と岩雪崩のようにコンクリートが落ちてきた。
「うっ!!」
海東はなんとかよけたが、これ以上前には進めなかった。
「おい海馬!これはただの毒じゃないのか!?」
海東は海馬にまた無線をつなげた。
『…いや違う兄さん。この毒、濃硫酸も含まれてる。そのせいで古いコンクリートがとけて落ちてきたんだ。』
「まだ毒の放流を押さえてないのか!!!?」
『今やってる!!!!』
あまり叫ばない海馬の叫びに海東は一瞬ひるんだ。
『海馬さん!毒の放出が収まりました!』
という、部下の声が無線機から聞こえる。
『よし!後はがれきをどかせっ!』
「おい海馬…!」
『後は神様しだいだよ兄さん。』
海馬の疲れ切った声を聴いてから海東はゆっくりと無線機を切った。
「琉香…頼む…!生きててくれ…ッ!」
海東の悲痛の叫びがこだました。