二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.298 )
日時: 2012/09/27 19:40
名前: 黎 (ID: 6Bgu9cRk)

そして、萌香たちはついに中学3年生になった。



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「萌香ッ!一緒に部活いこー!」
 タタ…。と桃井が廊下を歩いている萌香のところへ駆け寄った。
「・・・なんか、なつかしいな。」
「え?何が?」
 萌香のつぶやいた言葉に桃井は首をかしげた。
「…1年前の私は何も部活もやりたいこともなかったからな…。なんだか昔の自分が懐かしい。」
 そう言って萌香は微笑んだ。
「そうだもんね…。大変なことがたくさんあったけど・・・。」
 桃井も懐かしむように微笑んだ。
「あッ!そういえば、水晶さん、高校どこ!?受かった!?」
「ああ。受かったぞ。たしか、陽泉高校だ。」
「えっ!なんでそんな遠くに!?」
「・・・不良時代の自分を知るやつがいないから、らしいぞ・・・。」
 萌香は遠くを見るような眼で答えた。
「はは・・・。そうなんだ・・・。」
 桃井もそれ以上言えなかった。




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「…次はゲームをやる!」
 本格的に部長となった赤司はてきぱきと部員に指示を出していく。
「…どうよ!萌香ッ!ご自分の彼氏のかっこいいとこを見てッ!」
 と、桃井は萌香の肩を小突く。
「そ、そんな大声で言うなッ!」
 と、萌香は持っていたスコアボードをぽろっと落とした。
「…まだ信じられないよ…。征十郎と・・。」
 赤くなりながら萌香はうつむいた。
 そう、あのキス事件からもう後戻りはさせない、というキセキ達の理由で2人は多分めでたく彼氏と彼女の関係になった。
「…萌香は気づいてなかったと思うけど、萌香と赤司君付き合ってるんじゃないかっていう噂結構流れてたんだよ?」
「そんなわけないじゃないかッ!」
 萌香はもっと真っ赤になりながら否定した。
「ほんとだよ〜。だから赤司君に告白する女子激減したんだよ〜。」
 と、桃井は赤司に視線を移しながら、萌香の肩を組んだ。
「…きょうは一緒に帰ってね!もう彼氏と彼女なんだから!」
「で、できるかな・・・。」
 萌香はスコアボードで顔を隠した。






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 キュッ。キュッ。
 赤司のバッシュの音が体育館内に響く。
「居残り練習中ごめん…。征十郎・・。」
 萌香がよそよそしい感じで赤司に近寄る。
「なんだ?萌香。」
「あッ!あのさッ!も、もしもだけど、よ、よかったら一緒に帰らないッかッ!」
 噛んだ・・・ッ!と心の中で自分を恨む萌香。
 きっとバカにされる…!とキュッと目をつむった。
「ッふ…。いいよ。一緒に帰ろうか。」
 赤司は笑いながら言った。
「そろそろ練習を終わらせようと思ったからな。」
 と、言って赤司はボールを籠の中へ投げ込む。
「…いいの…?」
 きょとんとする萌香に、
「当たり前だろう。お前は俺の女なんだから。」
 カアッと萌香はまた顔が赤くなった。
「簡単にそういうこと言うなッ!バカ司ッ!」
 ブンッと赤司の頭をはたこうと思ったが、結局よけられてしまった。