二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.41 )
- 日時: 2012/08/04 06:45
- 名前: 黎 (ID: jX/c7tjl)
そのあと萌香は泣き疲れてしまい、寝てしまったため赤司がおんぶして萌香の家に送ることになった。
「そんなに思いつめていたんだな…。萌香・・・。」
赤司はそっと萌香の涙を拭いた。
その光景を萌香の母は何かニヤニヤしていた。そして、もう遅い時間だったので萌香の家に赤司は泊まることになった。
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「ん・・・・。」
パッチリと目を覚ました萌香。
そして、何かを思い出したようにバッと起き上った。
「わ、私あの時病院で…!」
その時萌香は何か感触を感じた。
何か・・・生暖かいもの・・・。
まさか、お化け!?妖怪!なまはげ!?
いろいろなことを思いながら萌香はそおっと電気をつけた。
パチン。
電気がつく音が鳴り響く。
「えっ!うっわ…!ってええええええええええええええええ!!」
萌香は驚きと羞恥による叫びをあげた。
萌香が叫んだ理由。それは、もし萌香がそのまま寝ていたら、萌香と赤司はずっと1つのベッド隣同士で寝ていることになっていたからだ。
「なんだ・・・。さわがしい・・・。」
赤司は不機嫌そうに起きた。
「ななななな何で征ちゃんがここに!?」
「おまえを送ってきたからに決まっているだろ。お前の家に着いたときはもう遅い時間だったからおばさんがとまってけっていったんだよ。」
赤司はめんどくさそうに頭をかいた。
「だ…だからって一緒に寝ることはないだろ!?」
「何言ってる。送ってくれたオレに感謝してほしいくらいだ。お礼に添い寝の1つや2つ安いもんだろ。…もう学校に行く時間か。行くぞ。萌香。」
「あッ!もう…!」
王様の笑いを浮かべる赤司に萌香はあの時の余裕のない征ちゃんはどこに言ったんだろう…。と思いながら、朝食を食べに行った。
「・・・・・・・。」
そして、萌香には1つ、絶対に決めたことがあった。
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学校が終わって放課後。各部活動の活気のある声が聞こえてくる。
ちなみに赤司は部活なので別れていた。
萌香は久ぶりに体育館にはいると、キャプテンの吉美にこう言った。
「吉美。」
「萌香!…もう平気?だいじょ・・・」
「話があるんだ。」
吉美が言い終わる前に萌香は言い放った。その目は強い意志に満ち溢れていた。
「・・・わかった。」
場所を変えよう、と吉美は話しやすい屋上へ移動した。
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「部活やめるって・・・本当なの…?」
吉美は驚きの顔で萌香を見つめた。
「ああ…。もう意見を絶対に変えることはない・・・。」
「でも…!そこまでしなくたって…!」
「でも決めたんだ。部活はやめる。…そして、もうバスケには関わらない。…はい、吉美この退部届監督に出してきてくれないか?」
吉美はそっと受け取ると萌香の顔をじっと見た。
「…ほんとにいいの?これで・・・。それに菜々や赤司君だって…!」
「…征ちゃんには悪いけど、私は菜々のバスケを奪った。人のバスケ奪っといて自分だけのうのうとバスケをやっていいわけない。・・・ちゃんと、けじめはつけないといけないんだ。」
「・・・・・・・・・・。」
吉美は何も言えなかった。だって、萌香の目の強い意志を動かせることはできなかった。
私にできることはただ1つ。
「…気が向いたらいつでも戻っておいで。」
吉美はニコッと笑った。
私にできることは待つことだけ。
「…うん。ありがとう吉美。大好きだよ。」
萌香は満面の笑みで答えた。
これから、萌香はふつうに小学校を卒業した。
萌香はもう部に戻ることも、バスケにかかわることもなかった。
—ーーーー萌香の封印された過去編、終わりーーーーー