二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.48 )
- 日時: 2012/08/09 13:45
- 名前: 黎 (ID: jX/c7tjl)
「なんでいつの間にかバスケコートに・・・。」
ガクーンと桃井はうなだれた。
「よっしゃああああーーーーー!!いくぜえ黄瀬!」
「負けないっスよ!青峰っち!」
バスケをしている青峰、黄瀬、黒子、緑間たちの威勢のいい声がベンチに座っている萌香、赤司、紫原、桃井達に響き渡る。
どうしてコートにきているのか。
理由は簡単だ。
なんかコートが目に入ったから。
「よく部活帰りにバスケできるよね〜…。あ、はい萌香ちん。ポッキー。」
紫原が呆れたように4人を見る。
「まあ、いいじゃないか。」
紫原のポッキーを食べながら萌香は微笑する。
「がんばれー!テツくーん!!」
さっきまでのうなだれた態度はなんだったのか、桃井は黒子の応援をしていた。
「まあ。あいつららしいな。」
赤司はふっと笑う。
「…いいのか?征十郎と敦はまざらなくて。」
萌香はポッキーを食べる手を止めた。
「おれはいいよ〜。そこまでしてバスケしたくないし〜。」
「気分が乗らないんでな。」
「そ・・・うか。」
赤司はともかく、萌香は紫原の言葉には何も言えなかった。
はっきり言って萌香は説教できる立場ではない、と思っていたからだ。
「おーーーーい!みんなも来いよーーーー!」
青峰達がこっちを見て叫んでいる。
「萌香ッ!行こう!?」
桃井はグッと萌香の腕を引っ張って、青峰達のところへ走って行った。
「あ…うん…!」
萌香も桃井にされるがまま走って行く。
紫原は走って行く萌香の背中を眺めながら、赤司に、
「…萌香ちん、本当に1週間でマネージャーやめちゃうの?」
と、顔をみないでに言った。
「…さあな。萌香しだい・・・だが。」
「?」
「まあ。オレは1週間ごときでやめさせるつもりもない。」
堂々と言い放つ赤司に紫原は、
「さすが赤ちん。ただでは転ばない男。」
棒読みで紫原は答えた。
「ところでさ。」
「なんだ?」
紫原は一息ついた後、
「赤ちんは萌香ちんのこと速いって言ってたけど、正直ただ速いっていうだけでそこまで赤ちんが執着するとは思わないんだけど。どうなの?」
赤司はしばらく黙った後、うえを見上げながら答えた。
「…まあそうだな。もうこの際だから言っておく。萌香の真骨頂は早さもあるが一番は…動観察力だ。」
「動観察力?」
「ああ。いくら速くても周りを見れないぐらい速かったらただのまっすぐにしか走れないイノシシ当然だ。だが、萌香の目があればそれを制御できる。」
「へえー…。結構すごいんだ…。萌香ちん。」
「もう使いたくないみたいだけどな。たいていの動きは萌香にとってはスローモーションに見えるだろうさ。」
赤司がベンチから立ち上がった瞬間。
コートから桃井の悲鳴が聞こえた。