二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.49 )
- 日時: 2012/08/10 15:39
- 名前: 黎 (ID: jX/c7tjl)
「なんだ…?」
赤司と紫原がコートをのぞくように見た。
そこには、10人ぐらいガラの悪い男子高校生が桃井と萌香の周りを囲むように立っていた。
「・・・なんですか。」
キッと桃井は不良達をにらみつける。
そんな桃井にかまわず不良達は桃井と萌香をなめまわすように見ると、気持ち悪い笑みを浮かべて、
「君たちかわいいねー。こんなところにいるのがもったいないよ〜。どうだい?俺たちといろんなところに行かない?」
と、2人に手を伸ばした。
その手を桃井は乱暴に振り払うと冷たく言い放った。
「やめてください。私たちは見ての通りバスケをやってるんです。ほかをあたってください。」
「まあまあそういわずにさ〜。」
男たちが桃井の肩に手を伸ばす。
「さつきっ!」
青峰が叫んだ。
「やめろ!行きたいのはやまやまだが、今言っても状況は悪化するだけなのだよ。チャンスを待て!」
2人のところに駆け寄ろうとする青峰を緑間が冷静に止める。
「でも、そんなチャンスあるんスか…!?」
ギリリと黄瀬は歯をかみしめる。
そう。ちょうどのどが渇いたので、青峰、黄瀬、黒子、緑間は自動販売機でジュースを買っているときに桃井と萌香は絡まれてしまったのだ。
「やめてください。2人が困ってます。」
突如聞こえた声に不良達は困惑した。
「テ、テメエいつからいやがった!」
1人の不良が後ろを振り向くと、黒子が睨みつけるように立っていた。
「く、黒子っち〜〜〜!!」
突如いなくなった黒子に黄瀬は周りをせわしなくキョロキョロ探していた。
「てめっ!邪魔だ!」
不良に黒子は肩を強く押された。
「ッ!テツ君!」
桃井が黒子に駆け寄る。
「こんななめたことしてっからだ・・・」
不良の言葉が途中で途切れた。
いや、正確にはふっとばされたのだ。
「お、おい!大丈夫か!」
不良が吹っ飛ばされた不良に近寄る。
そいつの意識はふっとばされていた。
「早く帰ってもらおう。そいつみたいになりたくないだろ?」
フウとため息をついて萌香は腰に手を置いて不良達を見下ろす。
そう、不良を吹っ飛ばした(蹴り飛ばした)のは萌香だった。
その行動にさすがの女好きの不良も黙っているはずがなく、
「このくそあまっ!女だからって何もしないと思うなよ!」
と、萌香に殴りかかろうとする。
「萌香ッ!」
さつきが呼びかける。萌香は構えた。
しかし。
「ひ・・・ッ!」
途中で不良の動きが止まった。
なぜなら、不良の顔面には鋏が突きつけられていたからである。
「これ以上オレのチームメイトであそばないでくれないか・・・。」
低い声音で赤司は不良をにらみつけた。
もちろん、赤司に逆らえるものはいない。
「く、くそっ!覚えてろよ!」
お決まりのセリフを言って不良達は消えてった。
しかし。
不良の1人が赤司によって捕まった。
そして、赤司は不良の耳元でだれにも聞こえないぐらいボソッとつぶやいた。
「俺の萌香に触った時点で覚えてろもクソもないんだよ…!」
その言葉を聞いて、不良の顔は真っ青になった。