二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.59 )
日時: 2012/08/13 18:48
名前: 黎 (ID: jX/c7tjl)

「オーファイッ!!」
 男子バスケ部の威勢のいい掛け声が聞こえた。
 帝光中学校は確かに夏休みに入った。
 だが、部活をやっている者にとっては毎日学校にきているのには変わらないためほとんど関係なかった。
「萌香。ほらよ・・・っと。」
 部活の休憩中、青峰は萌香にボールを投げ渡した。
「…大輝。これは?」
 受け取りながら萌香は首をかしげる。
「見りゃわかんだろ。ボールだよ。バスケットボール。」
 バスケットボール、というところを青峰は大きな声で言いながら呆れた視線を萌香に送る。
「いや…そういうことじゃなくてだな…。私に何をしろというんだ?」
 そんな青峰に少し怪訝を顔を見せる萌香。
「・…ちょっと待ってろ。」
 青峰は萌香が持っていたボールを持つとポケットからマジックペンを取り出し、何かをボールに書いた。
「なにしてるんスか?」
「まあみてろって・・・。」
「…なにやってんですか?」
 何かをしている青峰に黄瀬と黒子が近づいてその様子をながめる。
「ぶはっ!」
「ッちょ…青峰っち・・・ぶはッ!」
「怒られても知りませんよ?」
 ボールを見て笑う青峰と黄瀬に黒子があきれ顔で突っ込む。
「っふ・・・。ほらよ。」
 青峰は笑いながら萌香にボールを渡す。
「なんだ…?・・・・・・・・・…・・ッ!!!??」
 萌香の意識が一瞬吹っ飛んだ。
 そして思わずボールを投げだしてしまった。
 ボールに書かれていたものは・・・。
「なあにこれ〜?…もしかして赤ちん?」
 ボールを拾った紫原は笑いそうになりながら問う。
「ピンポンッスよッ!紫っち!」
 ぎゃはははと黄瀬は笑いながら答えた。
 そう。書かれていたのは青峰はらしい下手な絵で赤司が「僕は負けたことがない」と決め顔でしゃべっている赤司の絵だった。
「ボールになれるために赤司ボールとずっと生活しろ。萌香。」
 青峰はは笑いながら萌香に話す。
「なんでだよッ!?みんな完璧に楽しんでるだろうっ!?」
 萌香は青峰、黄瀬、紫原、そして若干笑いに堪えている黒子を指差した。
「もうっ!みんな何してるの!?もう少しで休憩終わるよ!?」
 桃井がみんなに近づいた。
「桃っち!」
 黄瀬が桃井にあのボールを渡した。
「何?」
 ボールを受け取った桃井。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
 以下略。
「あハハハハハははははッ!」
 お腹を抱えて桃井は笑った。
「もう・・・。さつきまで・・・。」
 萌香は顔を真っ赤にしながらそっぽを向いた。
「青峰、黄瀬、紫原、黒子。ランニング50周走ってこい。」
 赤司のドスのきいた声が響き渡った。
 みんなは顔を蒼くした。
 そして、もちろんのごとく走らされた。
 これを赤司に告げ口したのは緑間だという。


「ざまあなのだよ。」