二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ ー白銀の女神ー ( No.63 )
日時: 2012/08/14 13:24
名前: 黎 (ID: jX/c7tjl)

 夏休みから1週間が経過した。
 今日は帝光中バスケ部にとって、希少な休みの日であった。




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「慣れろ…!赤司に慣れろ・…!」
「萌香。それはどういうことだ。」
 家のリビングのソファーの上で頭を抱えながら萌香は頭をブンブン振る。
 赤司はボールを忌々しそうに見て、萌香に問う。
 結局みんなにボールに慣れるため、という口実を作らされ萌香はしぶしぶボールとの生活を始めることになっていた。
 なぜ、赤司が萌香の家にいるって?
 それは、午前9時43分という微妙な時間に萌香曰く強制侵入、赤司曰く家デートするためだった。
 それに、上の記述とは関係ないが、かなり暑い。
「・・・征十郎。アイス食べるか?」
「じゃあいただこう。」
 即答、だった。
 さすがの無敵赤司でも暑さにはかなわないらしい。
 萌香はアイスを2本持ち、ソファーに座っている赤司の隣に座りアイスを赤司に渡した。
「…青峰の奴、ボールに俺の絵をかくならもっと丁寧に書くか、写真にすればいいものの・・・。」
「あの案には否定しないのか…。」
 ボールをもてあそびながらつぶやく赤司に萌香は突っ込んだ。
 ブーーッ!ブーーッ!
 テーブルに置いてあった萌香と赤司のケータイが鳴った。
 メールを送ったのは桃井だった。
「萌香はともかく…オレまで?」
 2人は一斉にケータイのメールを見た。

『ねーねー!今日お祭りがあるんだって!行こうよ!みんなも来るはずだから!夜なら涼しいし!いけたら午後6時に私ん家集合ッ!』

 という内容だった。
「…萌香行くのか?」
「え?ああ!今日の午後は何も予定ないし行くぞ。それにせっかくのお祭りだからな!…赤司はいかないのか?」
「…いや、行く気だが。」
「そっか。」
 赤司を見て萌香は笑うと若干赤司の顔が赤くなった気がした。








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「もうっ!萌香あッ!どうして浴衣で来ないのよッ!?」
「だってさ…なんか恥ずかしいし、それに私なんかよりもさつきが着てるのが似合ってるよ。」
 午後5時半。6時に集合なのに、なぜか30分前にキセキ達はみんな桃井の家にいた。
 桃井はピンクの朝顔がらの浴衣を着ていたが、浴衣を着ず、ジーパンに白いTシャツを着ている萌香に憤慨していた。
「萌香のあの服さ…。萌香のけっこうでかい胸が強調されて「青峰君は黙っててッ!」
 青峰のエロネタを怒りの桃井がさえぎる。
「こうなったら…!萌香!うちで浴衣に着替えなさいッ!!」
「ええっ!?ちょっ!さつき!?」
 萌香は桃井にズルズルと家の中に拉致された。
「萌香っちの浴衣かあ〜・・・。」
 黄瀬が夢でも見るような眼でつぶやく。
「かわいいだろうね〜。」
「あたりまえだ。」
「おまえは親ばかか。」
 うれしそうにお菓子を食べる紫原にドヤ顔で答える赤司に緑間は突っ込んだ。
(でも…確かに可愛いと思うのだよ…。)
 ちらっとそう思った緑間。
「でもなー。やっぱり胸は「青峰君ちょっと黙ってください。」
 またしても青峰の言葉は黒子によって阻害された。
「みんなーッ!お待たせえっ!」
 嬉しそうな桃井の声が響く。
 そしてガチャリ、といえにドアが開けられる。
 みんなはバッと一斉にドアに顔を向けた。