二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 君より背の高い 【APH・カゲプロ短編集】オリキャラ募集 ( No.11 )
日時: 2012/08/01 13:33
名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)


「お、おおおお、鬼ってんなまさか。そんなの空想上の生き物だろ……」
「団長さん、それを言ったらマリーちゃんもですよ」


 そう、マリーちゃんはメデューサのクオーター(らしい)。
 

「……————マリーさん、人間年齢十六歳程度、実年齢百五十歳。メデューサと人間のクオーターであり、両親を亡くしている。……こんなとこですか?」
「な、……何で知ってるの……?」


 マリーちゃんが、怯えた様子で聞く(相変わらず小声だが)。
 確かに、そんな詳しい事が何故分かるんだろう。


「……僕ですねー、人の事、分かっちゃうんです。全部。何ででしょうねー」


 椋鳥さんが、今まで被っていたフードを脱ぐ。
 そして、見えたのは、


 ————両方色が違う『目』。


 右目は朱、左目は蒼。

 
「……お前、目が……」
「どうしてこんな目なんでしょうね。やんなっちゃうなぁ……」


 雰囲気が、暗く沈む。
 そんな雰囲気をぶち壊しにしたのは、


「……本、読んでも良いですか!?」


 椋鳥さん、本人だった。
 さっきまでの悲しげな表情とは大違いで。
 笑っていたけれど、私の目には、泣いているように見えた。


「……ああ、好きに読んでいい」
「有難う御座います!!」


 そんな明るい笑顔も、どこか偽物の様。
 たくさんの本の中から、椋鳥さんは古びた本を一冊取った。
 それを、珍しげに見て、埃を払っている。


「……————A certain day of summer」


 え、英語?


「Boy girl.It fought」
「あ、あのぅ……。何て言ってるんですか?」
「この本の内容は、こうです。
 ————ある夏の日の事。少年少女は、立ち向かったのです。
 と、書かれています」


 立ち向かったって……、何にだろう。
 英語の本なのかな。


「あ、そういえば、肝心な事忘れてました。此処って、何なんですか?」