二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- クラス分けで騒いでる女子に向かってドロップキック ( No.3 )
- 日時: 2012/07/08 22:18
- 名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)
「あぁ、疲れた。眠みぃ。」
「土方君、眠る前にせめて自分のクラスくらい見なよ。」
入学式が終わった途端眠いを連呼する土方に、中学からの友人・伊東が呆れながら言い、クラス分けが貼り出されている板を指さす。
そこにはすでに人だかりができていて、女子達の黄色い声が上がっていた。
「・・・あ、僕C組だ。土方君も。鷹久は・・・A組か。」
「双子が同じクラスってのはねぇか流石に。」
双子の兄とクラスがわかれたことで伊東の声のトーンが少し下がる。鷹久は体が弱いからなにかと心配なのだろう。
土方にも体の弱い彼女がいるため、そんな彼の気持ちはよくわかる。
因みにその彼女はD組で、土方のまとう空気が少し暗くなった。
「いいじゃないかミツバさんは同じ階だろ。僕なんか階も離れるし・・・。」
「あーもう、うぜぇよ。それぐらいで落ち込むな。」
傷心の伊東に冷たい一言を浴びせると、土方は校門に向かってすたすたと歩きだした。
「ちょ、どこ行くんだい?」
慌てて追いかけてくる伊東の方に首だけを向けて土方は立ち止まる。その端正な顔には不機嫌だという感情が丸出しだ。
「帰るに決まってるだろ。入学式も済んだしよ。」
伊東は帰ったら速攻で寝る気だろうなと思ったが口には出さず、代わりに呆れたように溜息を吐き出した。
「あのさあ、これから高校の説明会があるって知ってる?」
「はぁ!?んなめんどくせぇもんがあるのかよ!」
やはり知らなかったようだ。これで自分がいなかったらどうする気だったのだろう。
伊東は仏頂面の土方の背後に回り、その肩に手を置いて歩き出した。自然に土方は前に押される形となる。
「おいなにすんだ!」
「だから説明会行くんだって。入学式の日からサボる気なら話は別だけどね。」
「分かった行くから押すんじゃねぇ!」
押されたことによって転びそうになった土方の要求に、伊東は素直に従った。