二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: キングダムハーツ 〜輝きの中の闇〜 tairylegend ( No.12 )
- 日時: 2013/03/04 19:04
- 名前: ムース (ID: /gz88uq5)
「ねっ、寝過ごしたぁぁああぁぁあぁあぁぁぁぁっ!!!!!!!!サイクスに殺されるっ!!!!」
なにやら、ヤバイことを叫びながら飛び込んだロビーには、【本日休暇】の四文字が……
「……………やったぁっ!!!!」
「………だからといって、寝過ごしてもいい理由にはならないぞ」
「………サイクスぅ…(汗」
休暇だから寝過ごしても大丈夫だった……と、思ったその時後ろからサイクスの冷ややかな声が聞こえ、リヤンは凍りついた。ギシギシと音をたてながら振り向くと案の定、サイクスのこれまた冷ややかな表情が目に入った。
「……まぁ、いい。報告をしろ」
「…………へ?」
「昨日のだ」
「………あっ、あぁ………え〜と、あの島には、キーブレード使いが………6……人で、そのうち三人が、ソラ、リク、カイリ…で、残り三人がその…子供、かな?」
「ほぅ…………」
「……………あのさ………もう、行ってもいい?」
「あぁ、もういいぞ」
報告を終えたリヤンはどこに行こうか考え始めた。そこへ、ロクサスとシオンとアクセルが通りかかった。
「あ、リヤン、俺たち今からトワイライトタウンにシーソルトアイスを食べに行くんだけど、リヤンも行くか?」
「…………………………………………うーん………やめとく、また今度」
「そっか、じゃあ行こう」
「………あっ、やっぱ私も行く」
ロクサスたちは、闇の回廊を開いて行った。そして、リヤンも闇の回廊を開いて飛び込んだ。
リヤンの着いた場所は、デスティニーアイランド、ソラ達が住む島、そして……………
「あっ、リヤン」
「また来たのか」
「まあいいじゃないか」
デスティニーアイランドに着いてからほどなくして、ルナとアル、そしてシエルを見つけることができた。
「アル、ルナ、シエル、シーソルトアイス買ってきたんだ食べる〜」
「もちろん!」
「そりゃまぁ」
「食べる〜!」
「ヤバ、溶けてきてるっ!!」
あわててシーソルトアイスを食べ始めた。
「甘い…けど、しょっぱい」
「でしょ〜」
「おいし〜」
「まあまあだな」
「「「…………………」」」
「なんだよ」
「いや〜リクに似てるなぁ〜って思って」
「どこがっ!!!!」
「素直じゃないとことか」
「確かにねぇ」
「うんうん」
「…………………………………………もう一回言ったら殺すぞ(黒笑」
「「「…………………(汗」」」
「………にしても、これどこで買ってきたんだ」
「…………………………………………トワイライトタウン…………………」
「そう…だけど………なんで…………?」
「……………シエル……?」
行ったことも、ましてや聞いたことすらない筈の街の名前を言い当てたシエルは、どこか様子がおかしかった。目の焦点が合っておらず、ふらふらとどこかへ歩き出そうとしていた。
「…………シエルっ!」
「……………こ…………共に………」
「まてっ!!」
もはや、呼び止める声すら聞こえていないようだった
「くっ」
「待って」
シエルを捕まえようとしたアルとルナの手をリヤンは止めると、シエルの声に耳を傾けるように言った。
「…………哀れなる、人ならざるモノ本体なき影………共に…」
どうやら、シエルは同じ言葉を何度も繰り返しているようだった。
と、突然シエルが倒れた。
「っ、シエルっ………!」
凄まじいスピードでシエルのもとに駆け寄ったリヤンは、シエルの瞳に僅かながら光が戻っているのに気がついた。
「…………………」
何か言っているようだが、うまく聞き取れない、あわてて口元に耳を寄せた。
「……リ…ヤン………………ねえ……………………ちゃ………………………ん」
最後まで言い切らないうちにシエルは目をとじた
「っ、シエルっ!!、シエルっ!!!」
そこへようやくアルとルナが追い付いた。アルはリヤンと同じように狼狽していたが、ルナは冷静にシエルの口元に手を近づけた。
「二人共、大丈夫だ、気を失っているだけだ」
「よかったぁ〜」
「うん、本当によかっ…………」
「「リヤンっ!!!!???」」
何故か急に目の前が暗くなった。そして、薄れていく意識の中アルそルナの声がなんとか聞こえた。
シエルに続き、リヤンまで倒れてしまった。どうしようかと悩んでいると、ソラとリクがこちらに来るのが見えた。
「どうしたんだ?!」
「父さん、リクさん、急にシエルとリヤンが倒れて………」
「………仕方がない、ソラ、お前の家で休ませてやれ」
「ああ、わかってる」
…………全ての運命が集い、また、全ての運命が別れる島