二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】-プリンスのDNA ( No.8 )
日時: 2012/07/19 15:50
名前: 優騎那 (ID: z/1bEVmY)
参照: http://元 勇騎那です

第一章 その少女、優樹菜・オリビア・プリンス

舞台は日本から世界へ。
少年サッカー世界一を決める史上最大のバトルが始まる。
その名をフットボールフロンティアインターナショナル。
ついに世界の扉が開かれた。
世界中のサッカー少年たちが最強を目指し、戦いの聖地に集まってくる。
日本代表候補に選ばれた少年たちが雷門中の体育館に集結していた。

解放的な体育館の入り口には雷門中サッカー部のスパイクがゴロゴロと並んでいた。
そこからオレンジのバンダナがよく似合う少年がやって来た。

「円堂さん!!」

年の割には童顔な少年が円堂に駆け寄った。

「立向居!!」
「お久しぶりです。円堂さん」

数か月前の宇宙人騒動で出会った2人にとって、久しぶりの再会だった。

「もしかしてお前も?」
「俺だけじゃないんです。ほら!!」

立向居が指す方を見れば、懐かしい顔ぶれがそろっていた。

「木暮!!綱海!!吹雪!!」
「元気そうだね。キャプテン」
「今回はお前の方が遅かったな」

豪炎寺に皮肉を込めて言われ、円堂はただただ苦笑するしかなかった。
豪炎寺の向こうにこれまた久方ぶりの男がいた。

「土方!!よく来たな!!」
「思いっきりサッカーできるようになってな」
「弟たちは?沖縄離れて大丈夫なのか?」
「な〜に、隣のおばちゃんが面倒見てくれてるんだ。安心しな」
「そっか」

彼の弟たちのことは心配しなくてよいと分かり、円堂は安堵した。

「円堂よォ、誰も呼ばれた理由知らないんだと。お前聞いてないか?」
「おれも何も聞いてないんだ」
「あなた方は……日本代表候補です」

凛とした声が聞こえた方を向くと、絹のように滑らかなマリンブルーの髪を低い位置でツインテールにしているアメジストのような色の目を持つ少女がいた。

「誰だ?知ってるか?」

綱海が栗松に突然ぱっと振った。

「おれに聞かないでくださいでヤんす!!」
「日本代表候補?」

疑問符を浮かべたのは鬼道だけではなく、皆同じだった。

「フットボールフロンティアインターナショナル、通称FFI。少年サッカーの世界大会です。各国の少年たちが同じボールを追いかけ、しのぎを削る。あなた方はその日本代表候補にございます」

何とも堅苦しい口調のこの少女は円堂たちに近寄り、こう言った。

「申し遅れました。優樹菜・オリビア・プリンスにございます。名前は海外の者ですが、日本在住です。して、それがしも日本代表候補の一人です」
「「「「えェ!?」」」」

驚きを隠せない円堂たちに武家の女性のようにオリビアはうやうやしく頭を下げた。