二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】-プリンスのDNA ( No.26 )
- 日時: 2012/07/22 09:34
- 名前: 優騎那 (ID: v1PUoFnc)
その日の夜、円堂は雷雷軒へ寄った。
扉を開けばイスに座り、新聞を広げる響木監督がいた。
「来ると思ったよ」
「監督、どうして鬼道と不動が同じチームなんですか?あの二人のことは監督だってわかっているはずなのに」
鬼道が来た。
どうやら2人とも考えることはいっしょらしい。
「おれは納得できません!!不動を選んだ理由はなんですか!?」
「奴の能力を高く評価した。それだけだ」
不服な鬼道に対し、響木は至って静かに答えた。
「おれには、あいつが日本代表になるだけの力があるとは思えません!!」
「わたくしはそうは思いませぬ」
「「!!」」
「お前か……」
オリビアがアメジストの目でこちらを射抜いていた。
彼女はコツ、コツと円堂と鬼道に近寄った。
「不動殿は、強さに対し貪欲です。もっともそれは、あのお方の境遇ゆえかと」
「境遇?」
「わたくしは、サッカーセンスと人を見抜く目には絶対の自信があります。不動殿がダメな人間ならば、わたくしはとうにあのお方と縁を切っております」
オリビアは鬼道と円堂を厳格な視線で射抜き、言った。
2人はオリビアの有無を言わせない言葉に気圧された。
「いいか?試合の内容によっちゃ容赦なくお前たちを落とす」
「分かっています。分かってますけど……」
「そういうところはお前の長所でもあり短所でもある。仲間を想うその気持ちは大切だがな」
響木監督は立ち上がり、
「まずは選考試合をしっかりやり遂げることだ。
そして、その先にある世界との戦いの中でお前たちがどう変わっていくか。
その答えはお前たちのココにある」
オリビアと円堂と鬼道に向けてにっと笑い、右手の拳を胸に突き付けた。
「それは、監督からおれ達への挑戦って事ですか?」
「挑戦か。そうとも言うな」
「やろうぜ!!鬼道!!オリビア!!」
「「あぁ/はい」」
響木監督を見つめ返す円堂を鬼道は見つめ、オリビアはそんな2人を見て静かにほほ笑んだ。