二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【イナイレ】-プリンスのDNA ( No.48 )
日時: 2012/07/22 13:30
名前: 優騎那 (ID: 9RKOH.vJ)

「今日からお前たちは日本代表イナズマジャパンだ。選ばれた者は選ばれなかったものの想いを背負うのだ」
「はい!!」
「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」

そう言い残し、響木はグラウンドを後にした。
久遠は選手たちに向き直り、口を開いた。

「いいか。世界への道は険しいぞ。覚悟はいいな?」
「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」

選手全員は肩を組んで円陣を組んだ。

「いよいよ世界か」

豪炎寺は楽しみでしょうがないと言った様子だ。

「長かったな。これが頂上への第一歩だ!!」

感慨深そうに風丸が言った。

「どんな相手が待っているのか、楽しみだね」
「そうだな」

ヒロトの言葉に鬼道が会釈を返した。

「我らの力を、世界に知らしめましょうぞ!!」
「なんてったっておれたちは、日本代表だ!!そして次は、絶対に世界一だ!!やってやろうぜ!!おれたちはイナズマジャパンだ!!」
「「「「「「「お————!!!」」」」」」」

日本の空の下、日本代表イナズマジャパンが誕生した。
そして、彼らのはるか上空を飛ぶ飛行機の中に、彼らをよく知る人物がいた。

「一之瀬、これ見たか?」

褐色の肌に鈍い水色の髪を逆立てた少年が一之瀬に英語の雑誌を見せた。

「向こうでも注目されてるみたいだぜ」

写真に写る円堂の姿に一之瀬は笑みをこぼした。

「オリビア?って誰だ?」
「お前知らねェのか?円堂に次ぐイナズマジャパンの守備の要で、史上最強と言われるディフェンダーさ」
「へぇ……」

写真の中で綺麗な微笑みを浮かべるオリビアに一之瀬は見入っていた。

「(円堂、オリビア、君たちと戦える日を楽しみにしているよ)」

胸の内でわずかな灯火を燃やし始めた一之瀬は空を飛び去って行った。

「どちら様ですか……?」
「オリビア、どうした?」
「どなたかにわが名を呼ばれた気がしたのですが……」

空を見上げたオリビア。
イナズマジャパンの選手たちは首をかしげた。
しかし、円堂はこう言った。

「海の向こうで待ってるライバルが呼んだんじゃないか?」
「ライバル?」
「そうかもしれないな」

鬼道が微かに口角を上げた。
ライバル……
何と胸が高鳴る響きだろう。

「必ずや……お会いましょう」

オリビアは未だ会わぬライバルに約束した。