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「わ……ありがとう。」



モモちゃんもそれを気に入ってくれたようで、それをスケッチブックから千切って渡せば、笑顔を見せてくれた。



「え〜いいなー僕も欲しい〜。」


「わ……私も！！」


「ええ！？絶対いらないですよね！？」


「いるよ、いるいる〜。」


「……欲しい。」


「や、やだ！何かハズい！しかもカノさんのは嘘っぽい！〜〜っお一人様限定！ほら、早くデパート行きましょう！」



慌ただしくそう言って玄関へ逃げるように向かう私。


モモちゃんは、私の絵を、ただ静かに見つめていた。

なんて、気づかなかったけど。




—イチハラさんの絵—



あの人が私に見せた笑顔は偽物だったけど、

笑えば、

スゴく可愛い人だった気がするんだ。