カノさんは、何だかんだで私の前でしゃがみ込み、背中を向けてくれる。多分おぶってくれるんだろうけど……「いや、だ、大丈夫です!ほんと大丈夫!!」私はブンブンと首を横に振った。「えー?いいよいいよ。あ、さっきのアレ冗談だからね?担ぎたい体だの。そこまで変態じゃないし僕。」「い、いや、そうじゃなく……歩けますし……」「でも走るのはツラいでしょ?」