二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 終焉の奏で唄* [D.Gray-man/黒子] ( No.12 )
日時: 2012/07/24 18:15
名前: あんず ◆mkWK7X3DHc (ID: CPiJAY.V)







『あの、今から言うこと……信じてくれますか?』


おどおどした口調で彼らを見上げる。突然の申し出に初め目を見開く二人だが、
ツインテールの彼女は真剣な眼差しを向けて頷き、神田という男は眉間に眉を寄せた。どこか不服そうな表情だけど、話は聞いてくれるらしい。
私は一つ呼吸をしてから、重い口を開いた



『実は…ーーー』









『あの…』

「あ、そうだ。自己紹介してなかったわね。私はリナリー・リー。リナリーでいいわ」


笑顔で差し伸べてきた右手に私も伸ばし、ぎゅっと握る。
よろしくリナリー……って違う違う!


『そうじゃなくて、』

「こっちは神田ユウ。ほら神田、挨拶して!」

「………チッ」

「ちょっと神田!」


どうやら神田さん(なんか怖いからとりあえず"さん"付けで)は、私のことが嫌いらしい。
いくらポジティブな私でもこればっかしは、へこんでしまう。
……て、だから違う!



『あの!』

「…うるせェ」

『す、すみません…』



ここはどこなんですか!という質問を神田さんにより遮られてしまう。
バレない程度に小さく溜め息を溢すと同時に、
リナリーが進めていた足を止め、明るく言った。



「着いたわ。ここが黒の教団"アジア支部"よ」

『アジア支部…、でっか』



建物を見ての率直な感想はそれだった。
これがさっきの得たいの知れない物体(アクマと呼ばれているらしい)を倒すための団体の基地か。
にしてもでかすぎませんここ。
しかも崖の途中にくっついてるとか、絶叫マシーン以上の迫力決定ですよね。

呆然とその建物を眺めていると、神田さんの頭の隣あたりを飛ぶゴーレムとやらから誰かの声がしてきた。



《……神田、聴こえるか?バクだ。》

「あぁ。」



どうやら通信の相手は"バク"という人みたいだ。
こっそりリナリーにバクさんについて耳打ちをすると、
彼はこのアジア支部の頂点に立つ人でとても頭が良い人なんだそう。



《それじゃあ、例の少女とリ、リ、リナリー、さんを連れて中に入れっ》

(なんか無駄なところで突っかかってたような……?)



それだけ言うと通信は切れて、アジア支部の扉が開いた。
中からはひんやりと冷たい風が吹き、少し緊張していた私には心地よく感じた。



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疲れたので一旦終わります!

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