二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 終焉の奏で唄* [D.Gray-man/黒子] ( No.18 )
日時: 2012/07/25 20:32
名前: あんず ◆mkWK7X3DHc (ID: dXUQaT2.)





quarter.00 これがキセキの世代です




ーーー…今年も春がやってきた。

私、黒崎美夜が通う帝光中学校の校門前には、
満開の桜が咲いていて思わず足を止め、それに見惚れた。
毎年それは思うけど、ここに通い始めて一番綺麗に咲いたのは
たぶん3年目の今なんだと思う。


「こんなところに突っ立っていられると、邪魔なのだよ」


不意に背後から声がかかった。
誰、なんてことは聞かなくても口調で分かる。
私は"いつもの笑顔"を浮かべ、くるりと振り替える。


『あ、おはよう桃太郎!』


ほら、やっぱり。
そこにいたのは私の幼馴染みであり、
帝光中学校バスケ部でキセキの世代の一員である緑間親太郎だった。
彼は私の挨拶に眉をピクリと動かす。




「その呼び方はやめろ。」

『……そんな照れんなって!』

「なっ、照れてなどいないのだよ!それに最初の微妙な間は、なんなのだ!」

「…ったく、朝から夫婦喧嘩すんなよ。まじうっせぇから。」

「青峰!勘違いするな。こいつが煩いのだよ。」

「ちょっと青峰君!もう…」

『桃ちゃんとバカ峰!』

「誰がバカ峰だ!」

『あなたですけど』

「………」

『いやいやいや、俺じゃねぇって顔しないでよ、あんたしかいないわ!』



桃太郎こと親ちゃんと戯れていると、
別の声がしてそちらを振り替える。
そこにはバカ峰こと青峰大輝と、
存在すべてが天使の桃井さつきがいた。

すると桃ちゃんは、私に気づくと襲われるんじゃないかってぐらい
猛スピードで走ってきて…



「あ、美夜ちゃんおっはよー!」

『桃ちゃ、ぐえっ』



抱きついてきました。

もちろん受け止めることはできたものの、
桃ちゃんの抱き締める力は尋常じゃないくらい強いわけで。
背骨がミシミシ逝ってるのは気のせいじゃないだろう。
プラス、桃ちゃんのボイーンなお胸のせいで、
呼吸は苦しいわ、私の心は傷つくわ…畜生!



「桃井さん、美夜さんをそろそろ離してあげてください。死んじゃいます」

「テツ君!美夜ちゃんごめんね!!!

『あぁ、……だ、大丈夫…ありがと黒子くん、』



私が天に召される寸前、救世主こと黒子テツヤが助けてくれた。
危うく死ぬところだったね!…いろんな意味で。

ホッと胸を撫で下ろすと同時に、ガシッと頭をバカ峰に掴まれた。


「そう落ち込むなって、美夜」

『バカ峰…』


あのバカ峰が私を慰めてくれるなんて…!
あなたも良いやつじゃないかこの野郎!


「安心しろ。俺は"まな板"とかんなもん気にしねぇからよ。
ストライクゾーンは広いから!」

『!!』


心にぐさって、何かが刺さった。



『……』

「いってぇ!!なにしやがる!」



必殺かかと落とし!
…と見せかけてただ足を踏むだけをバカ峰にお見舞いしてやった。
すると彼は案の定痛みに顔を歪めた。



『おおっと、ごめんごめん!足がすべっちゃった☆』

「嘘つけ!絶対わざとだろ美夜。それに最後の☆いらね!」

「青峰くん、美夜さんを怒らせちゃだめですよ」

「…まったく、煩いのはお前らなのだよ。」

「大丈夫だよ、美夜ちゃん!もしもの時は私がお嫁にもらってあげるから!」

『あはは…(全然安心できないわー…)』





帝国中学3年、黒崎美夜。
今年も楽しくなりそうな予感です。


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まだまだ続きます!
ギャグ街道まっしぐらですが、
恋愛だったり、たまにシリアス要素いれますよ!
……たぶん←

20120725

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