二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 負けません。 (黒子のバスケ.) ( No.6 )
日時: 2012/07/29 20:16
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: hDs6F9Z9)




 「麗也、テっちゃん、帰ろう!」
 「はい、帰りましょう」

 @第3Q.彼は強いですよ


 リコによる身体検査も無事終了。
 麗也、由梨、黒子は3人でのんびりと帰っていた。


 「もうすっかり日が暮れちゃったね」
 「そうですね。白川さん、暗いの嫌いなんじゃなかったですか?」
 「……うん、だから早く帰ろう??」


 ひきつった笑みで言う由梨に麗也と黒子は苦笑した。
 そんな時だ。どこからかバスケットボールの弾む音が聞こえてきた。


 「あ、ボールの音が聞こえる。ねぇねぇ、行ってみよう!」
 「……白川さん、暗いの嫌いなんじゃ…」
 「気にしない気にしない!! 早く行こ行こー!!」


 ぐいぐいと由梨にひっぱられ、麗也と黒子は音のするほうへ近づいた。
 そこには同じ部の、リコががんみしていた少年がいた。


 「……お前らか」
 「こんばんは、火神くん……で、あってるよね?」
 「…あぁ」


 “火神”というらしい。
 火神は麗也と黒子を見ると、妖艶に笑った。


 「ちょうどよかった。てめぇら“キセキの世代”ってやつなんだろ。確かめたかったんだ、その実力を」
 「……奇遇ですね。僕も君とやってみたかったんです。——1on1(ワンオンワン)」
 「ってちょっと待て。俺まだやるって決めたわけじゃ……」
 「てめぇはこいつの後だ。ちょっと待ってやがれ」
  
 (……人の話を聞け)

 
 *


 「ふざけんなよテメェ、話聞いてたか?! もういい、そっちのテメェ入れ!!」
 
 
 現状。黒子のプレーに火神が激怒。
 おおかた予想していた麗也だったが、苦笑するしかなかった。


 「だから俺やるって……まぁ、いいや」

 
 半分やけくそで麗也もコートに立った。
 火神はドリブルをしながら麗也を見据えた。


 「てめぇは俺を失望させんな……よっ!!」


 ゴールへ向かって走り出した火神に続き、ぴったりと麗也もついていく。
 そして一瞬の隙を突き、瞬間的に火神からボールを奪い、その場からシュートを決めた。


 「な……?!」
 「……火神くん、だっけ。——失望したか??」
 「っ…ざけんな!! もう1本だ!!」


 今度は麗也からである。ドリブルをしながら——まず火神をよけて走る。
 

 (後ろからボールをはたき落そうとしてるな……)


 麗也は内心でつぶやき、火神の手が伸びた瞬間すっとさける。
 

 (なっ?! 完全にとったと思ったのに!! こいつは後ろに目でもついてんのか?!)


 そのまま麗也はシュートを決める。
 戻ってきたボールを火神に投げ、麗也は黒子たちのもとへ戻る。


 「帰ろうか、2人とも」
 「え? あ、うん。それじゃあね、火神くん!!」


 2人がその場から立ち去る。
 火神は驚愕でその場から動けずにいた。


 (日本であんな奴とあたったの……初めてだ。強え。まったく歯が立たなかった、だと……?!)
 「——火神くん」


 黒子が静かに火神を呼ぶ。
 火神はゆっくりと黒子のほうを見た。


 「黒沼君は……“自分は弱い”なんて言いますけど……。——彼は強いですよ」


 静かに告げ、黒子もその場を立ち去る。
 1人のこされた火神は、愉快そうに笑い始めた。


 (最っ高————!!! そうこなくっちゃやってらんねぇ!!)


 その頃麗也は背筋に何かが走ったのだった。 


 *


 火神vs麗也。
 パソコンの不祥事で3回くらい書きなおしました。
 結局適当になってて申し訳ないです。