二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 負けません。 (黒子のバスケ.) +参照500突破激感謝!! ( No.19 )
- 日時: 2012/08/09 21:55
- 名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: iVv2KGQ4)
黒子の頭の検査の為に、全員で病院による。
そして、病院から出てきた黒子とリコが「異常なし」と言った瞬間、全員は安心した。
@第12Q.女だからってなめないでよ
「はぁ。よかったな、黒子」
「倒れた時はどうなるかと思ったぜ」
「……ご心配おかけしました」
「ま、何はともあれ——」
全員が一斉に黙った。麗也も瞑目して微笑む。
数泊おいて、全員が一気に明るい笑顔を見せて叫んだ。
「「「——っしゃぁーっ!! 勝ったぁーっ!!」」」
*
「帰り、どっかで食べてこーぜ」
「おぉ。何にする??」
「ちょい待ち。今全員の所持金、交通費抜いていくら??」
「「「…………」」」
全員が所持金を出した。無論麗也も由梨もだ。
結果。——421円。全員の意見があった。
「帰ろっか」
「そうだな」
(結局そうなるんですよねー)
とぼとぼと全員は歩きだす。
が、そんな時。リコが思いっきり笛を吹いた。
「大丈夫!! むしろがっつり行こうか、肉ッ!!」
*
そして全員はステーキ屋に来ていた。
30分以内に食べ切れればタダ。ダメなら1万円である。しかし、しかしだ。
(ボリュームありすぎだぞこれは————ッッ!!!!!!)
見るだけでお腹いっぱいになってきた。
もとより麗也は少食である。今にも食べた気分になりそうだ。
「さぁ皆、遠慮せずに行っちゃってー」
食べて5分経過。なんとか麗也も手を進めていた。
「……このステーキ、ステキ」
「ごめんそういうの今マジうざい」
「ちょっときついです伊月先輩」
小金井に続き麗也も伊月に言う。
そんな時だった。黒子が“すみません”という。
「どうした、黒子。水か??」
「…………ギブです」
一拍の沈黙。そして、
「「「黒子ぉぉーーーーーーっ!!!!!!」」」
全員の叫び声が響いた。
*
(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ…………)
ゲプッ、となりながら麗也はしゃがみこんでいた。
あれから全員がギブをした。——が、火神がそれをすべてたいらげたのだ。
今は全員店の前にいる。
「黒沼くーん、大丈夫ー??」
「…すんません、ちょっと待ってくださ……うぷっ」
「ギャーッ!! すぐそこに公園あるわよ!! トイレ!! ちょっ、由梨連れてったげて!!」
「黒沼お前少食すぎるだろー」
「もっとしっかり食わないとだめだぞ」
「すいま……せ…」
「馬鹿かお前らは喋らすなーっっ!!!」
現在トイレである。麗也はうずくまっていた。
由梨は心配そうに待っていた。
「れーいやー、大丈夫ー??」
「うぷ…っ……、だいぶ…マシに……なってきた……」
「早くテっちゃん探しに行かなきゃー」
「わぁってる……よ……」
ゆっくりと麗也は、行方不明になった黒子を見つけようと立ちあがった。
由梨とぶらぶら歩いている中で、ふと麗也は聞いてみた。
「そういえば今日、涼の偵察できたのか??」
「え? あぁ、もちろん」
“記憶力”“情報収集能力”——それが由梨は半端ないのだ。
中学時代もそれを使い、同じマネージャーであった桃井と共に役立ってきた。
「あと、麗也は無茶しすぎ」
「……え?? 何の事——」
「バーカ、とぼけてもむだ。私が気付かないとでも思ってんの? 大方、黄瀬っちにカバーしてもらったんでしょ」
きょろきょろとあたりを見回しながら由梨は言った。
麗也はきょとんとした顔をし——困ったように微笑んだ。
(やっぱ敵わねぇな)
「あ、いたよ、テっちゃん。火神くんと黄瀬っちもいる」
「涼?」
見れば、何やら軽くもめているようである。そして試合をするようだ。
2人は顔を見合わせ、ゆっくりと近づいた。
「3対5じゃなくて——5対5のほうが、マトモですよね?」
「っ!! 黒沼っち!! 由梨っち!!」
「はっ! おじょーさん、怪我しちまうよ〜?」
相手の5人のうちの1人が言えば、火神を除く男性メンツがふきだした。
由梨は不敵に微笑んだまま、告げた。
「それはどうかな。女だからってなめないでよね。——怪我するよ?」
*
————火神は茫然としていた。
体格差はある。が、由梨は怯むことはない。それどころか——。
(強え……!! 凄いうめえ……!!)
——フェイダウェイ。
それを由梨はいとも簡単にやってみせた。
ゲーム結果。
「しゅ、瞬殺……!!」
見ていた人物のうちの1人がつぶやいた。
チーン、と死んでいる相手5人を置いて、5人は移動した。
*
「相変わらずっすね、由梨っちは。ほんっと強かったっす」
「あっははは、どーも。黄瀬っちだって凄く伸びてるじゃん。尊敬するよ」
「お前……強いんだな……」
火神が茫然としながら言えば、由梨はにこりと微笑んだ。
「少なくとも、黄瀬っちには負けたことないよね」
「…………そっすね」
「おい由梨。その言葉はかなり刺さってるぞ」
「っておい?! そんなのお前マジ強いんじゃん!! よし、今度俺と勝負しろ!!」
「何言ってるんですか火神くん。今の君じゃ…瞬殺ですよ」
「んだとっ?! つかその瞬殺ってのやめろよ!! じゃあ黒沼!! お前やれ!!」
「あ、火神くん。私に勝てない様じゃ、麗也には絶対勝てないからね!」
「なんっなんだよお前ら!!」
トークを続ける4人に、黄瀬は静かに微笑んだ。
鞄を持って、黄瀬はニカッと笑った。
「じゃ、俺はそろそろいくっすわ。最後に沼っちや黒子っちと一緒にプレーできたしねー」
そして、ぶらぶらと黄瀬は帰っていく。
うーん、と由梨はのびをする。
「さてっ、いこっか! テっちゃんも見つかったし!!」
「そうだ「——黒沼君」」
麗也の言葉を遮って、黒子が麗也を呼んだ。
見れば、黒子と火神がこちらを見ている。——何かあった、と麗也は思った。
「君は……僕と火神くんと君は、——その、」
「……何あったかわかんないけどさ」
麗也は小さくため息をついた後、優しく笑った。
「黒子は影、火神はその光、じゃあ俺はその光をさらに輝かせる“光”。そんなダッグでいいだろ。俺らでも、頑張っていこう」
「…………黒沼君」
少し目を細めて、黒子は頷いた。
(中学の時から黒沼君は話を聞いてなくても安心させてくれる言葉をかけてくれるから、本当に凄い)
「てゆか、俺、お前らと別にあってねぇんだけど」
「冷たいなお前。“火”神の癖に冷たくていいのか」
「……どういう意味だ?」
「馬鹿にはわからないんじゃないのかなー?」
「んだと白川テメッッ!!」
(だから、決別なんてないですよね、黒沼君、火神くん)
「ほら、行こう3人とも!! 監督や先輩待ってるよ!!」
「……そうですね」
少し和らいだ黒子の表情に気づき、麗也と由梨は安堵したのだった。
————この後、合流した時に黒子がリコに「勝手にいなくなった刑」でお仕置きされたのはいうまでもない。
*
2話投稿完了……!! できたー……!!
そして再び g d g d (泣)
本当にすいません;;
今回は由梨の実力発揮……とまではいきませんでしたね。
とりあえず火神には知ってもらえた、って所ですね。
次回からも頑張ります(;・ω・)v