二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 負けません。 (黒子のバスケ.) +参照1800突破激感謝! ( No.46 )
日時: 2012/09/14 22:34
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: nYs2x9iq)


  +++++

 >>茅

 返信遅れてごめんね(´・ω・`)
 今から更新するよー!
 皆本当お疲れ様だよね(^ω^)


 >>ルリ朱雀&様

 返信が遅れてしまい申し訳ございません(´・ω・`)
 火神……そうですね、のんびり書きたいと思います。
 ありがとうございます! 頑張ります!



 更新がだいぶ遅れてしまいすいません。
 少々不具合が起きておりました。またペースを戻していきたいと思います(`・ω・´)

 +++++


 最後に見えたのは黒子と火神の困惑したような表情だった。
 ——でも一番聞こえたのは、いつも笑っているあいつの泣き声だった。

 @第29Q.背負い込まずに


 「…………」


 ぼんやりとした視界に映ったのは——白。
 口に呼吸器をつけ、まだぱっとしない顔色だったが、麗也は何とか顔を少し動かす。


 (ここは……病院、か? つか……体が痛い……な。にしてもなんで俺——)


 ぼうっとする意識の中で、麗也は記憶を辿っていく。
 秀徳との試合で誠凛が勝った。だが体が限界をこえていて、咳が止まらなくなって——。


 (ああ、そうだ……。意識が朦朧として来て……最後に火神と黒子が見えて……)


 だけど……もう一つ。一瞬だけ取り戻した意識の中で、一番聞こえた声。
 ボロボロに泣きながら必死に手を握ってくれていて、麗也の名をずっと呼んでくれていたのは。


 (……由梨……。迷惑……かけたな……)


 その時だった。病室の扉が控え目に開く音が聞こえた。
 視線だけそちらに向ければ——見えたのは、いつも見ている栗色の髪。
 ——由梨は麗也を見て、最大限まで目を見開いた。


 「……れ……い、や?」
 「……由梨」


 自分でも驚くほどに小さくて掠れている声だった。
 それに驚いている麗也にも気づかず——勢いよく、由梨が麗也に抱きつく。


 「——麗也……っっ!!」
 「……由梨。お前もう……体調、平気か? 顔色も……戻ってる、な……」
 「ばか!! 何で私の心配なんてしてるの……っ!! 心配したんだよ?!」
 「っ……ごめ……んな」


 けほっ、と小さく咳をして麗也は謝る。
 いつか見たようにボロボロと涙を零しながら、由梨は首を横に振った。


 「違う……ほんとは違うよ……。私が……私があの時もっとしっかり見れてたら……」
 「由梨……その方が、間違って……」
 「間違ってないよ……! あの時私、自分の体調でいっぱいいっぱいで……!!」
 「————だったら」


 泣きじゃくる由梨の頭にぽんぽんと手を置く麗也。
 そして辛そうな表情を一切消し、いつも通りの優しい笑顔を見せた。


 「由梨が倒れなくて……よかった」
 「だから……自分の心配してよ……っ!!」
 
 「——あの……白川さん? 黒沼君……目を覚ましたんですか?」


 扉の外から聞こえた声に、麗也は少々驚いた。
 由梨は涙を拭ってから黒子に返事をして、扉を開け、それから自分は出て行った。 
 てっきり黒子が来るんだろうと思っていた麗也。……が。


 「……黒、沼……くん?」
 「…………監……督」
 「…………」
 「…………」


 お互いに硬直したままの状態で見つめあう。
 ……それを破ったのはリコだった。スカートをぎゅっと握りしめながら言う。


 「……ごめん、黒沼君」
 「え……?」
 「私ね……あの試合、君の顔色が悪い事には……気づいてた」


 俯いたままリコは言う。麗也は静かに聞いていた。


 「それでも試合に勝つためには……あの時、君を外すことはできなかった」
 「…………」
 「それがこんな結果に繋がって……。貴方が中学時代、どうしてそこまで試合に出てなかったのかも……考えてなかった」
 「じゃあ……この際だから、俺から言っておきます」


 その言葉でリコはゆっくりと顔を上げた。
 少し苦しそうに眉をよせながら、それでも麗也は笑っていた。


 「小さいころから喘息持ってます」
 「……ええ。それは、由梨から聞いた」
 「中学時代は……主将がしっかり考えてくれてたんです。で、気付いたら“7人目”なんかって呼ばれてました」
 「そう……なんだ」
 「でも……迷惑、かけっぱなしで」


 少し声のトーンが落ちたからか、リコは不安げな顔で麗也を見つめた。


 「じゃあもう高校では隠し通そうって思って……喘息の事言いませんでした、……すいません」
 「ってちょ?! なんで謝ってんの?! 黒沼君が謝る必要ないわよ?!」
 「いやありますよ?! 隠してたんですよ?! もっと攻めてくれてもいいですよ?! 覚悟できてますし——」 
 「覚悟って何よ覚悟って」


 表情を少々明るくして言うリコを見て、麗也も笑う。
 ————でもね、とリコは続けた。


 「皆本当に心配してたのよ? 黒子君や由梨なんて特に」
 「……す、いません……」
 「あとね、皆から伝言よ。特にクラッチ状態の日向君が強く叫んでたわ」

 (クラッチ状態……?!)


 ふう、とリコは息を吐き、それからいつもの勝気な笑みを見せた。


 「“迷惑なんてかけてもいいんだよ、だぁほ”……だって」
 「だぁほって……」
 「ねえ黒沼君。私たち仲間よね。……じゃあ、背負い込まずになんでも言ってよ?」
 「…………」


 「“俺ら仲間じゃないのかよ”って、どっかのバスケ馬鹿も伝えてくれって言ってきたわ」


 ——火神。それにその言葉は……。
 麗也は参ったように笑ってから、泣きそうな顔で頷いた。


 (迷惑なんて絶対かけちゃいけないって思ってた俺が……馬鹿だったのかな)


 
 ————病室の扉前で話を聞いていた由梨は、息を吐いて微笑んだ。
 きっと今頃麗也も肩の力が抜けてるだろうなあなんて考えながら。
 ……その時、由梨の白色の携帯が震える。——電話だ。


 「……っと、もしもし?」
 



 『——もしもし、由梨?』


 懐かしくて優しいその声に、由梨はくっと目を見開いた。


 ■ ■ ■


 久々の更新で本当にすいません(´・ω・`)
 不具合を具体的に言うと、小説が投稿できませんでした;;
 凄く焦りました←