二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 負けません。 (黒子のバスケ.) +参照2100突破激感謝! ( No.55 )
日時: 2012/09/23 21:24
名前: 悠希 ◆YLdWB0/d2s (ID: PDUPGN/L)


  
 最近更新が不定期ですいません(´・ω・`)
 そんな中。本日は9月23日! と言う事で、麗也生誕祝小説いきます!!
 ……今回は忘れなかった←


 地味に本編とつながってます、はい←


    +++ 麗也生誕祝小説 +++


 「————沼っちいいいいいいいいいい!!」
 「ぶぶふッッ!!」


 いきなり盛大に開いた扉に、飲んでいたお茶を麗也は吹き出す。
 が、そんなことは気にもせずに黄瀬がかけよってきた。


 「心配したんスよ?! 沼っち入院したって聞いて!!」
 「ただの喘息だよ。っていうか、見舞いか? ありがとな」
 「ただの喘息、じゃないっすよ!! また無茶した癖に?!」
 「…………うるさいのだよ、黄瀬」


 麗也の目が思わず点になった。そしてぞろぞろと入ってくるメンバー。
 

 「ちょっとまておいコラなんでお前らいるんだよ——ッッ?!」

 「沼ちん久しぶりー」
 「うっわ、消毒くせぇ……」
 「僕に会って初のリアクションがそれか」
 「元気そうでよかったです」
 「麗くーん!!」
 「黄瀬、ここは病室だ。静かにするのだよ」
 
 「あぁ、それは正論だな。……じゃなくてさ?! 何で赤司や敦がいるんだよ?!」


 必死な麗也の問いかけに、二人は顔を見合わせて黙る。
 

 (……つか身長差ァ……ッッ!!)

 「……麗也。お前今何を思った。答えろ」
 「いや、何でもない」
 「俺と敦の身長差について考えただろう」
 「いや、違……ぶふっ…!!」
 「…………由梨、病人だが麗也とワンオンワンしてきていいか?」
 「ダメ」


 ずばっと由梨は切り捨てる。
 そんな時、こほんっと桃井が咳払いをした。全員がそちらに注目する。


 「えーっと! 今日は何の日かな、麗君っ!!」
 「え? 今日は……あ」
 「思い出した?! 9月23日、何の日か!」
 「スレ主の愛犬の誕生日!!」
 「「「「「知るか!!」」」」」


 そうなんです、本日私の愛犬の誕生日なんです。…とまぁどうでもいい話題を置いておきまして。
 桃井は再び咳払いをして、にこっと笑ってもう一度尋ねた。


 「誕生日、と言えば!」
 「あー、もう面倒くせぇ。麗、てめぇの誕生日だろーが」
 「大ちゃんのバカーーーっっ!!」
 「やはりあほ峰はあほでした」
 「てめぇしろゆり!! 変なナレーションしてんじゃねぇ!!」


 一方の麗也はやっと思い出したようだ。あぁ、と呟く。
 その時、黄瀬がものすごい笑顔で何やら大きな袋をどこからか取りだした。


 「と言う事で全員集合なんすよ!! あ、これプレゼントっす!!」
 「お、何かな?」
 「きっと喜んでもらえると思うッス!!」


 ガサガサと麗也は袋をあける。
 ——中に入っていたのは大量の雑誌と、写真集。


 「俺が載ってる雑誌と写真集ッス!!」
 「「いや絶対いらないだろ?!」」
 「……おーおー、ありがとな、涼!!」
 「喜んでもらえて嬉しいっす!!」
 「「凄い大人な対応だな?!」」

 「なのだよとあほ峰ハモリすぎー」


 受け取ってくれた事がよほど嬉しかったようだ。黄瀬は物凄く笑っている。
 じゃあ次は、と緑間が袋を取り出す。


 「俺からのプレゼントなのだよ」
 「お。…何?」


 どーんと言う効果音がつきそうな程のムードが病室内を襲う。
 ——たぬきのしがらき焼である。緑間は眼鏡をおしあげ、ふっと得意げに笑った。


 「俺のラッキーアイテムの一つなのだよ。丁寧に扱うといい」
 「…………いいのか?」
 「ってもらうんすね沼っち! 実はいらないんじゃ「テメェは黙ってろ黄瀬」……酷いっす」
 「その棚の上にでも置いておけばいいのだよ」
 「じゃ、ありがたくいただいとくな」


 黒子から見れば正直言わなくてもいらないプレゼントである。
 そして次は紫原だ。おめでとー、と大きな袋を紫原は麗也に渡した。


 「あ、お菓子。……こんなにくれるのか?」
 「うん。早く元気になってねー、沼ちん」
 「ありがとな」

 ((((やっとまともなプレゼントきた……!!))))


 その時赤司が動き始める。
 手に取った物を、躊躇いもせずついと麗也にさしだした。


 「……『バスケットボール上達のコツ』……?」
 「今のお前では僕の相手にならない。だからそれを見て少しは勉強するといい」
 「………………」
 「………………」


 バチバチと赤司と麗也の間で火花が飛び散った。周りは思わず引く。


 (……相変わらずライバル意識高いっすね、赤司は)
 (黒沼に対するアイツの闘争心は異常を超えているのだよ)
 (もー、赤司君は素直じゃないよねー)
 (うるせぇさつき。ま、麗もあれでちょっとは火ぃついただろ)
 (にしても黒沼君に対してあの本はないと思います)
 (いいんだよテっちゃん。麗也も燃えてるし)
 (お腹すいてきたー)


 その時、青峰がほらよとぶっきらぼうに投げる。
 …………一応、火花散るムードを変えようとしてくれたのだ。


 「バスケット……ボール?」
 「入院してる間触ってねぇだろ」
 「……さんきゅ」


 麗也もこれはかなり嬉しかったようだ。嬉しそうに微笑んでいる。
 それを見て青峰も小さく笑った。


 「麗君麗君! 私はコレ!! 手作りクッキー!!」
 「…………桃井さんが、作ったのか?」
 「うん! 麗君が元気になるようにって思いもこめたから! あ、食べて見て?」
 「……赤司も一緒に食うか?」
 「要らん」
 「涼は「遠慮しとくッス」

 「こほん。……じゃあ最後は僕たちですね、白川さん」
 「そうだね」


 黒子と由梨は笑いあい、リボンのつけられた袋を取り出した。
 渡されたそれを麗也はあける。コルクボードに写真がたくさんはってあった。それに、記入されたメッセージ。
 それと共に、麗也の足にぴったりのバッシュがはいっていた。


 「……これ」
 「先輩たちと一緒に撮った写真とかが貼ってあります」
 「バッシュは麗也に似合うの選んだつもり」

 「おお、いいっすね!」
 「黄瀬っちのよりかはいいかもね!!」
 「笑顔で言わないでほしいっす!!」


 隅に縮こまる黄瀬。麗也はただ嬉しそうに、コルクボードにはられた写真を見ていた。
 リコの笑顔。日向のシュート練習。水戸部と小金井のハイタッチ。伊月がギャグを言って全員が困っている。
 そんなたくさんの写真がはられていた。そして真ん中には、集合写真。


 「喜んでもらえましたか?」
 「もちろん! バッシュもありがとな」
 「あ、麗君! クッキー食べて!」
 「…………え」
 「え……あ、食べて……くれないの?」


 桃井がちょっと悲しげな表情になる。麗也は慌ててクッキーの包み袋をあけた。
 見て絶句した。真っ黒である。そして形が歪である。


 「……長い様で短い付き合いだったのだよ、黒沼」
 「死ぬ見たいに言うな」


 ごくりと麗也は生唾を飲み込み、一枚に手を伸ばす。
 桃井は期待の眼差しで見ている。麗也は覚悟を決め、クッキーをかじった。


 「………………」
 「どうかな、麗君?!」
 
 
 ————その後麗也の突然の体調異変により、花重は慌ててかけつけたそうだ。


 ■  ■  ■


 麗也生誕祝です。ハピバ、麗也!!
 最近更新が偏りがちですいません。
 スランプ気味です←
 
 読んでいただき、ありがとうございました!!