二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【inzm】終わる世界に花束を、【魔法物語】 ( No.2 )
日時: 2012/07/26 23:21
名前: 颯 (ID: g./NUPz6)






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【It's lonely fate of Our Lady Assumed dependent patients】


「……弱いねぇ、君。弱い弱い。そんなんで僕に勝とうなんて、気が振れてるよ」

“頭、大丈夫かい?”
皮肉十割でそう言う女は、白い指を一本立て頬にあてがう。
貼り付けた笑みとは裏腹に細められた青の瞳に温度はない。よって生み出されたピエロのような笑顔が魅せるのは、恐怖かはたまた絶望か。

鬱蒼と生い茂る木からなる針葉樹林。光を求めて成長、空に近づいた木々のせいでお天道さまはおろか、日光さえそうそう見えやしない。あるのは木と湿気と冷気と女。

そして、



「“革命”ねぇ……。発想は良いんじゃないかな?ただ、現実味に欠けてるだけで」








赤黒い血と、地面に倒れ伏す少年。

少年の手には銃が一つ。おそらく護身用であるソレはこんな薄暗がりの中でも、鈍く輝く。息苦しいのか浅く速い呼吸を続ける彼の目も鈍く、焦点なんて露程も合っていない。

「……かん、ばら……さ、」
「君、松風……だっけ?もっと強くなりなよ、そうすれば見える世界も変わるんだから」

少年の手から鈍い黒を蹴飛ばし、女は諭す様に言う。




「あれから少なくとも4年はたっているんだ、」



(いつまでも正義を振りかざしていたら死んでしまうよ?)




何処か悲し気に笑う彼女は、きっといつかの、



「バイバイ、松風。」


:→それは憐れ孤独依存症患者の末路