二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【inzm】終わる世界に花束を、【魔法物語】 ( No.3 )
日時: 2012/07/27 16:45
名前: 颯 (ID: 31IKLfxT)






episode00_03



【It was forgotten secret code was encased in a lie.】


地上に居てはならないのならば、海に。
海に姿を現していけないのならば、地上に。

そして双方どちらにも存在してはいけないのならば、




「だから僕は空に居るんだよ、生憎まだ死にたくは無いんでねぇ?」

黒縁眼鏡を外し、分厚い歴史書から顔を上げる。青い瞳をしたこの浮遊船の主は、自分の前に佇む輩にニコと笑いかけた。輩の腕には国際騎士団の印が入った、腕章。


そう、輩は民に仇を成す悪を挫くもの。


「実告……お前、」

まさか、と顔を歪ませた客人に男は頷く。心底楽しそうに笑いながら。

浮遊船がグワリと大きく旋回する。雨雲でも見つけたのか。



「僕は、“僕ら”は逃げ切るさ。もう4年と3ヶ月……なかなか引けないらしい国家には悪いけどね」

“国際的指名手配犯”の片割れは嗤う。





(やっと風が此方に向いたんだ、僕らは諦めないよ?)

「ねぇ?国際騎士団団長、……円堂守君?」

男の手の中で、逮捕状がグシャと音を立てた。


:→忘れ去られたのは嘘で固めた秘密の暗号。