二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(2Q執筆中★) ( No.12 )
日時: 2012/08/01 23:00
名前: ハルはる (ID: r4kEfg7B)

呼吸が落ち着いてきて、練習を再開した。
別に、全力でバスケをしちゃいけないわけじゃないから、ドリブルをスピードMAXでやる。

「はぁっはぁっ、」

汗が体から落ちて、地面を濡らしている。

楽しい・・・わけない。
一人でバスケをして何が楽しいんだよ。

「はぁっ・・・ふぅ、」

一旦スピードを緩めた。そしてレイアップも入れてみた。
感触を確かめるように、徐々にスピードを上げていく。

「あらら〜先客かな〜?」
「女じゃん」

数人の、高校生らしい男子が入ってきた。
ドリブルをしながら足を止め、そちらに顔だけ向けた。

「・・・」

「俺達もこれから使うんだよね〜、どっか行ってくんない?」

・・・めんどくさいな、無視しよう。
そう思って再び走り出す。

レイアップを決めようと、軽くジャンプした時、

「無視してんじゃねーよ」

バシッとボールを叩き落とされた。
その衝撃で前につんのめり、バランスを崩す。

ボールを手に、そいつらはあたしを取り囲む。

「お前中学生だろ?調子こくなよ」

『は?調子こいてんのはどっちだよ』

英語でそう言うと、ボールをカットした。
ビックリしたように追いかけてくるそいつら。

普通にレイアップを決めた。

いい機会だ。この人達に練習相手になってもらおう。

「お兄さん達、あたしと1on1しようよ」

ニコッと微笑みボールを指先で回す。
いろいろ、言動にはカチンときていたところだ。

「・・・いいぜ、痛い目見せてやる」

一人、名乗り上げてきて1on1が始まる。
さすが男子高校生。違うな。

それでも、1on1で負ける気はしない。







10分後・・・

「なんなんだよお前っ」

「楽しーねお兄さん達」

よく言われた。バスケの時のお前は性格変わるって。
強気になって、なんていうか・・・上から目線になるって。

「で?もう終わり?」

確かに。
自分でも分かるくらいに変わっている。

「俺がやる。」

まだやっていなかった男子が、名乗りをあげた。
あっちボールで始まる。

「聞いたことある。お前帝光にいた白崎だろ?」

「うん。まぁ今はワケありで部活には入ってないですけど」

その人のドリブルは綺麗だった。
隙が無かった。すごい、ワクワクした。

そして、じりじりとゴールに近づいていき、ジャンプシュートを決められた。
体格の差が、出た。

すぐに点を取り返そうと、走り出したとき、

「っ」

また、きた。

息が苦しい。
指先がしびれる。

「!?っ」

驚いたように、その場であたしを見る。
その他男子も、目を見開いた。

「どうした!?」

苦しくて、視界がかすんだ。
袋を口に当て、治まるのを待つしかない。




過呼吸

それがあたしを苦しめるもの。
何でもない時にも、突然起こる。だから困っている。

皆とバスケが出来ないということ、そして・・・




お父さんの死。

それがストレスとなって過呼吸を引き起こしていた。