二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(7Q更新★) ( No.41 )
日時: 2012/08/11 00:33
名前: ハルはる (ID: v1PUoFnc)

第7Q 『最後に皆と』


「じゃあ、この合宿の締めとして交流試合をする。」

交流試合・・・。
リベンジする。絶対勝つ。

「杏。絶対勝とうね」(あかり)

「リベンジね」(扇華)

「みんな頑張ったもんね」(有季)

「負けないぞー」(胡桃)

「うん。絶対勝とう」

大丈夫。勝てる。
みんなこの合宿で成長した。

きっと、あたしも。

「あ、」

征十郎が思い出したように声を漏らす。
なんだろう・・・と振り返ると薄らと笑を浮かべた征十郎が立っていた。

「杏奈、午後の男子との試合に俺たちのチームな」

「・・・へ?」

「俺たちと出るってことだ。相手は1軍だからな」

最悪。









「ティップオフ!」

両チームのジャンパーが空中に浮かぶボールを取り合う。
ボールを手にしたのは森崎だった。

「まず一本!」

有季の掛け声とともにボールがあたしにまわって来た。
確実に、最初の一本を決めないと。

短いモーションのスリーを打った。

ボールは、ネットを揺らし帝光が速攻を仕掛けてくる。

「っ戻って!」

ハーフコートマンツーマンに切り替える。
咲と有季の一騎打ち。

手こずっている咲。あたしは走った。

「っ!?」

咲の手からボールを奪い、走る。
レイアップを決め、森崎の特典を「5」に変える。

「ナイス杏」(あかり)

「おう。あかりもナイスディフェンス」

流れはすごくいい。

「よし!勝つよみんな!」(扇華)

『おう!!』

勝ちたい。・・・ううん、勝つんだ。









赤司side


杏奈の足は万全だ。もうどこも悪くない。
鷹本も、紺野も、茶野も、浅桐もレベルアップしている。

もしかしたら・・・

「森崎の勝ちかもな」

「青峰もそう思うかい?」

「ああ。なにより、体調万全の杏奈がいるからな」

いつだかの、2軍の試合を思い出す。
負ける可能性もあった試合、杏奈が出て当たり前のように勝ちを持ち帰ってきた。

2年の全中、杏奈のスティールが相手の得点を抑えた。

この試合だって、もう点差が広がりつつある。

「杏奈、変わってないな」

シュートレンジも、スピードも、あの時となんら変わっていない。
まあ、変わっていないというよりも変われないと言ったほうが正しい。

もう成長は止まってしまっている。
才能が、開花しきってしまっている。

「・・・残念だ」

杏奈のプレーは、もう見なくてもいい。










「扇華!」

のこり3秒、扇華へとパスを出しスリーを打たせる。
ブザービーター、扇華は堂々と決めてくれた。

67対89

森崎の、勝利。

「やった!勝ったよ杏!」(有季)

「いいはずみになったわね。」(扇華)

「うん。これで次はストバスだね」

帝光は、全中前の調整なのに、大差で負けてしまったことを悔しがっている。
咲は、ぼーぜんと立ち尽くしていた。

「咲!・・・全中、頑張ってね。」

「う、ん・・・」

「咲、有季を抜いたじゃん。何回も。すごいよ、自信持っていいと思う」

「そうだね・・・」

「彩華によろしく」

「うん」

次は、あいつらと・・・か。
なんか、すごく憂鬱だ。