二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(8Q更新★) ( No.63 )
日時: 2012/08/23 18:50
名前: ハルはる (ID: L9PtbysF)


「うっわぁ・・・凄い人の数」

ここは全中会場。
今年は東京都開催らしい。

「てか、まだ車椅子乗ってないと駄目なの?」

「当たり前だろ。複雑骨折したんだぞ?歩いてたら逆に怖いわ」

「むぅ・・・」

「そういえば、紺野さん達も来てるんだろ?」

「うん。そう言ってたけど・・・。」

コートの中を見ながら言う。
この舞台に1年前立っていたなんて嘘みたいだ。しかも男子となんて・・・

「今日は準決勝だって聞いたけど。」

「桃井さんはそういってたよ?」

「・・・まだ慣れないな、そのさん付け。まえはさつきとか、征十郎って言ってたのに」

「・・・だって初対面みたいなもんだよ?無理でしょ〜」

「そういうもんなのかねぇ」

「あ、出てきたよ」

一段とカラフルな人たちがベンチに入ってきた。
今日、事故に逢ってから初めて試合を見に来た。

どんな試合になるのか、あたしの記憶は戻るのか。

まあ、多分無理だろう。



試合が始まると、目を疑った。
バスケのことを忘れているあたしにだって分かる。

「凄い・・・」

一つ一つの動きが綺麗で、迫力がある。
どんどん差がついていく。

「凄い!かっこいい!!」

「・・・そうだな」

「どうしたの?」

「いや、なんでもない(前は、あのバスケが嫌いだって言ってたのにな)」

「なんで忘れちゃったんだろう」

「な。(多分あいつらのバスケが、記憶の鍵を握ってる)」






次の日の決勝も、見事に3連覇を果たした帝光中。



受験生の夏が、始まった。