二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ〜過去の天才〜(9Q更新★) ( No.84 )
- 日時: 2012/08/29 17:44
- 名前: ハルはる (ID: L9PtbysF)
眠い・・・
「ふぁ〜・・・「白崎、堂々と欠伸とはいい度胸だな」すいません」
だってさ、授業の内容よく分かんないんだもん。
一応ノートはとっているけれども。
(そういえば、今日OB試合だっけ?)
この前紺野さん達がお見舞いに来てくれた時言ってた。
引退した3年生対1・2年生らしい。
・・・顔全然覚えてないけどね。
「見に・・・行ってみようかな」
「杏!来てくれたの?こっちで見たら?」(有季)
「ん〜・・・、いいよ。こっちで」
「そう・・・?じゃあ、もう始まるから行くね」(有季)
「頑張って」
体育館のギャラリーにあたしはいる。
兄ちゃんからバスケ禁止令が出ているので試合に参加することは出来ない。
まあ、バスケのルールさえ覚えていないのだから出れるわけないんだけど。
「あ、」
笛の音が鳴り響き、試合がスタートした。
ボールを最初に持ったのは青のビブスをつけた、3年生のチームだ。
「すごいなぁ」
すぐにポイントが3年チームに入った。
それでも、1・2年チームはくらいついている。
点差は、開かない。
「1・2年、凄いなぁ」
3年生相手に、よくついていってる。
「頑張れー!」
赤司side
部活ももう引退し、完全に受験モードに入っている学校。
もう高校は決まっているようなものだから、バスケ部員はそんなガリガリはやっていない。
(青峰はやった方がいいと思うが)
今日は部活に顔を出す予定はないので帰路についていた。
ふと、杏奈の顔が浮かんだ。
「行ってみるか」
会いに行ってみようと、歩く方向を変え、俺は森崎へと向かった。
どうやら、ОB試合をやっているらしい。
杏奈は間違いなくそこにいるだろう、とギャラリーに上った。
・・・いた。
なぜ試合に出ないでギャラリーにいるのは不思議だが。
「杏・・・」
「左右フェイント、右ドライブ・・・」
その呟きを聞いて、記憶が戻ったのかと、少し期待してしまった。
「3番にパス・・・」
試合を見ていると、驚くことに杏奈の言った通りに進んでいく。
「ドライ・・・ってうわぁ!赤司君!?」
‘赤司君’
やはり、記憶は戻っていないようだ。
「バスケの事、分かるのか?」
「え、なんで?」
「試合予想してたから」
「えっ!?ホント?・・・気付かなかった」
どうやら、無自覚だったらしい。
思わず、「フッ」と笑ってしまった。
「なんで出てないんだ?」
「兄ちゃんが、駄目だって」
「・・・そうか」
もしかしたら、もうバスケは出来ないのかもしれない。
だから秀一さんは・・・
「あ!白崎さん!」
「皆、どうしたの?」
「気分転換に。試合やってるって聞いたから」
クラスメイトだろうか、数人の女子がこちらにやってきた。
1人が、俺を見てびっくりしている。
「ちょっと!この人だれ!?制服・・・帝光みたいだけど・・・」
「あ〜・・・えっと」
「杏奈の彼氏です」
杏奈がビックリしたようにこちらを見た。
「あっ赤司君!?」
「違うのか?」
「うっそれは・・・」
無理もない。
杏奈には俺が彼氏という記憶はないのだから。
ま、彼氏らしいことなんてしてないけどな。
事故に逢わせたくらいだし・・・
「そ、そうだね」
縛っておきたい。
これ以上、離れていかないように。
出来ることなら、高校は一緒に・・・
「無理か・・・」
「?・・・どうしたの?」
「いや。・・・杏奈は、どこの高校行くつもりなんだ?」
「・・・分かんないけど、候補に出てるのは誠凛と、陽泉かなぁ」
・・・は?
なんでそこに陽泉が出てくるんだ?秋田だぞ?
「なんで陽泉なんだ?」
「お母さんの母校だから。」
「そ、そうか」
「赤司君はどこ行くの?」
「・・・洛山。」
「・・・どこそれ」
「京都」
「遠いねぇ。」
「・・・杏奈、
一緒に洛山行かないか?」
「・・・え?」
目を丸くしてこちらを見る。
「京都・・・」
「すぐ返事はいらないから。お母さんと相談してくれ」
「う、ん」
「じゃあ、俺はもう行くよ」
「あ、ばいばい。皆によろしく」
薄っすらと笑みを浮かべる杏奈は動揺しているようだった。
「高校・・・か」
「白崎さ〜ん?」
「あ、ごめん」
「京都に、誘われたの?」
「うん。・・・遠いよね〜」
「ねぇ、白崎さんバスケの事覚えてないって聞いたけど・・・彼氏さんのこと・・・」
「っ・・・覚えてないんだぁ」
「そっか・・・」
だから、正直どうすればいいのかわからない。
思い出したいのに・・・
ズキンッ
「うっ」
「どうしたの?」
痛い。頭が・・・。
「〜〜っ」
「大丈夫!?」
『杏奈』
赤司君の声が、聞こえる。
『征十郎。』
あたしの声も・・・
『俺達にとっての杏奈は希望だったよ』
『バスケをただ楽しむための、希望だった』
『勝つことがすべて。俺はもう楽しいなんて忘れた。』
なんなの?
なんのこと?
『それと、お前じゃもう・・・キセキの世代には勝てない。
帝光のバスケを変える前に、お前のバスケを変えたらどうだ?』
あたしの・・・バスケ?