二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ〜記憶と友情のかけら〜(元過去の天才) ( No.133 )
- 日時: 2012/11/20 18:06
- 名前: ハルはる (ID: 6CqIKfIj)
超お久しぶりです!受験生は大変だ。゜(゜´Д`゜)゜。
いままで更新しなくてごめんなさい。
スランプ&勉強が忙しくて・・・、ホントにごめん!
続き・・・書きます。
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「テツヤが本気出したら、スリー打ってあげる。」
ミスディレ、久しぶりにテツヤのバスケが見たい。
「・・・分かりました。適当に、パス下さい」
「オッケ」
「なら、あたしもやるかな。
さ、追いつくぞ」
パスが、面白いくらいに回っていく。シュートが決まっていく。
これだから、バスケは楽しいのだ。
「白崎!」
「おーよ」
柳からのパス。ボールを一突きして、モーションに入った。
・・・懐かしい。この感触、久しぶりだ。
「っ入れ!」
私の手を離れたボールは大きな弧を描き、ゴールに吸い込まれる。
シュパッと、小気味よい音を立ててシュートが決まった。
ハーフラインの上、先輩の顔が引きつっていた。
「ナイスです白崎さん」
「ナイッシュー白崎」
「いや、柳もナイスパスだったよ。」
そうやって、私はハーフラインの上でスリーを何本か打って。
流石に先輩のマークの中何本も打つのは無理だったけど、楽しい。
最後はテツヤ→大我へのパス&アリウープ。
「かっこいいじゃないの、大我達」
男子はいいな。私も、男に生まれたかった。
交通事故になんて、遭わなかったらバスケが出来ていたかもしれない。
「・・・っ、」
いくら思っても、何にもならないのだけれど、やっぱり思ってしまうのだ。
「白崎さん?」
「テツヤ・・・ぁたし・・・バスケがやりたいよぉ」
その場に座り込み、嗚咽を漏らしながら泣く。
「白崎・・・」
「杏奈」
帝光時代の頃のように、みんなでバスケがやりたい。
記憶が無いのだって、嫌だ。有季たちとの思い出も、赤司君の事だって。
「うっ、ぅぁっ」
「・・・白崎さん。僕は、ベンチに白崎さんがいるだけで一緒に戦っているような気になるんです。たとえ、コートの中にいなくても、一緒にバスケ、しているんですよ。白崎さんは、違うかもしれませんが、少なくても僕はそう思っています。」
「俺だって、白崎と戦ってるぜ?」
「俺もそう思う」
「気持ちの整理は難しいことです。ゆっくりでいいんです。ゆっくり整理していけばいいんですよ。泣きたい時は泣いてください。みんなで受け止めます。キセキのみんなだって、呼んだっていい。だから・・・
笑って下さい。白崎さんは、笑っていたほうが可愛いですよ」
「うっ、テツヤ・・・。あり、がと。・・・あたし、わらう」
らしくないぞ、なんて柳が言うものだから、蹴りを入れてやった。
大我はポンポン、と頭を軽く叩いてくる。
降旗くんや、他の1年も、ニコニコしてくれている。
あたしは、この人たちの力になろう。
選手はもちろん、リコ先輩の力にもなりたい。
「・・・リコ先輩、まだ行ってないことがあるんです。これは、極一部の人しか知りません。あたしがバスケをやらなくなったのは、交通事故が原因なんです。」
バスケ界では、知られていない事実。
知っているのは関係者のみ。
当の本人、あたしでさえもよく覚えていないこと。
「その交通事故で、記憶喪失にもなりました。まだ、全部のことは思い出してません。」
森崎での記憶・・・、地区予選あたりからの記憶がない。
「今日みたいに、情緒不安定になることもあると思います。」
キセキのみんなに会ったら、それはもっと強くなるだろう。
泣くことも、八つ当たりすることもあるかもしれない。いや、ある。
「でも、あたしは「杏奈ちゃん、誠凛バスケ部へ、ようこそ」
太陽のような笑顔で、そう言ってくれた。
日向先輩が、バシッと背中を叩く。
暖かい。なんか、懐かしい。
そしたら、また涙が出てきて。
「何泣いてるのよ!ほら、笑いなさい!」
あぁ、
誠凛でよかった。この人たちが先輩でよかった。
この人たちの、力になりたい。
そう固く、決意したあたしは、涙を拭った。
————・・・入部届けは、月曜8時40分屋上で。