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第一章一節　人魚王子

『ここ、深海一万メートルだよな?』

落ちていったその先はタイヨウの光が差し込む海底だった。

『何でこんなに明るいんだ?』
『一万メートルもあるでっかいヤルキマン・マングローブが海底に太陽の光を届けてくれてるんだ』

しっかり捕まってろよ。
ゴドリックは言われた通り、フォークスにギュッと抱きついた。

『（そういう意味じゃねェよバカ…///）』

長い黒髪が海水に揺れ、ゴドリックの頬を切る。
どれくらい経っただろう。
ほんの数秒か、長い時間か。
連れて行った先は世界的に人気のブランド、クリミナルが経営するのショップだった。

「アルヴィット様!!ご無沙汰しております!!」
「仕事くれてやる」

フォークスは背後にいるゴドリックを左手の親指で指した。

「こいつに似合う服着せてくれ」
「はい!!」