二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: めだかボックス 知られざる悪平等 ( No.19 )
日時: 2012/08/17 18:19
名前: シャオン (ID: Wz7AUOMy)
参照: http://http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

 

 第七話 居候しに来た!

 無心視点

 小鳥が優雅に朝が来たのをさえずってる。とても喜んでるみたいに鳴いてるよ。でも、俺の心はブルーだ。俺、棉柄無心は願う。俺が道を踏み外しても、誰かが助けてくれるにちがいないと・・・。俺は天を仰ぐように自分の家の天井を見た。なぜそんなこといきなり言うかって?あはは、決まってるじゃないか。大体こんな事思うなんて何かが起きたから思うに決まってるだろ?

 「にゃひひひ・・・」

 俺のベットの上で気持ちよさそうに寝言を言いながら寝ているこの過負荷マイナスな女。いや・・・別に俺が下心丸出しで連れてきた訳じゃないよ?こいつが押しかけてきたんだよ?なぜか知らないけど・・・
 それで大変だった訳よ・・・俺の食料(甘い物)は食されるは、ベットは占領されるはで・・・今すぐにでもお引取り願いたい状態だ。俺は朝でだるい身体を起こして何とか立ち上がった。はぁ〜腹減った。俺はこの部屋を出てすぐ横にある階段を降りて、テーブルに置いてあるトースターへと近づいた。トースターの横には食パンが入った袋がある。俺は袋の中にある食パンを二枚ほど取り出して、トースターへとぶち込んだ
 タイマーもセットし、次にやることは・・・

 「おーい、起きろー」

 あの女を起こすことだ。俺は上で寝ている女に声をかけたが全然返事が返って来ない。俺は渋々上の階へと上がって行った。部屋を見てみると、あの女はまだ寝ていた。俺は溜め息をついていつまでも寝ている女へと近づいた。

 「おい、起きろ」

 「う〜ん・・・あと一生寝かせて・・・」

 本当に永眠させるぞ・・・まぁ、冗談だが・・・。


 「早く起きろ、それとも明日のない眠りにつきたいか?」

 俺は女の肩を軽く掴み揺すってみた。しかし、女は一向に起きる気配を見せない。

 「・・・断る」

 はぁ〜仕方ない、戦闘以外で使うつもりもなかったんだが・・・あれを使うしかないか・・・。俺は右手の拳に力を入れそれを大きく振り上げた。

 「喜神化ゴットラック!!」

 俺はそう叫びながら拳を振り下げた。俺の拳がベットへと触れた瞬間、粉々にそれは吹き飛んだ。ちなみにあの女はと言うと、俺の過負荷マイナス、「喜神化ゴットラック」を使った瞬間に素早く身体を起こし、俺の背後へとまわっていた。

 「おはよー!いや〜良い天気ですな〜!」

 人の苦労を知らずに陽気に俺に話しかける。て言うか、こいつの姿・・・

 「何が良い天気ですな〜だよ。こっちはお前を起こすためだけの事に大切な物を失ってるんだよ」

 女は一瞬、?を頭に浮かべたが、さっきのテンションにすぐ戻った。

 「そう言えばさ、まだ自己紹介してなかったよね!私、赤裸々朱音(せきらら あかね)だよ。最近、箱庭学園1年マイナス13組に転校して来ました〜!よろしくね!」

 マイナス・・・転校生多いな・・・。いやいや、こんな事思っている場合じゃない。俺も自己紹介しなくちゃな。

 「棉柄無心。箱庭学園1年13組所属だ。よろしく・・・と言う前に早く服を着てくれ」

 さっきからず〜と気になっていた。こいつの下着姿に・・・。ちなみに色とかバストとかは言わないでおこう。個人情報保護法と言うやつかな?赤裸々は名前の通り、顔を真っ赤にし、身体を隠すようにしゃがみ込んだ。

 「あはは、ごめん。私、寝ると必ず下着姿になるから・・・」

 何か・・・こっちまで申し訳なく感じるな・・・なんだ、この罪悪感は・・・

 「悪い、外に出る」

 ちょっとアレな空気なんで俺は退室した。







 〜10分後〜


 部屋から出てきた赤裸々はテーブルについて、まだ赤い顔をしてトーストを手に取っている。


 「いや〜見苦しい所を見せてごめんね」

 いかにも作り笑いを浮かべて赤裸々は俺が焼いたトーストをほおばりながら話している。やめてくれ・・・気まずくなるじゃないか。

 「ところでなぜ俺が普通じゃないと感じた?」

 俺は話の話題を変えるため、赤裸々と初めて会った時のことを振った。すると、赤裸々は真面目な表情で応えた。

 「私の過負荷は「鎮連歌チェーンソング」は人の負の感情をいじるって前に言ったよね?」

 「ああ」

 「この鎮連歌は人の負の感情をいじる前に感じることが出来るの。これがどう言う事か分かる?」

 「いや、分からない」

 こいつ・・・何が言いたい。





 「無心君の感情が・・・一部抜けてるの」







 第三者視点


 無心の口から言葉が出なくなった。どうやら心当たりがあるのは確定してるようだ。

 「・・・・」


 「だから私は、あなたは普通じゃないと言った」

 赤裸々は食べかけのトーストを皿の上に戻して言った。彼女の両目は眼帯しており、どんな視線を送ってるのか不明だが、真剣だと言う事は分かる。

 「・・・そうか」

 無心はそう言うと、席から立ち上がり床に置いてある通学用の手提げカバンを手に取った。

 「そう言えば赤裸々、お前住む所とかあるのか?」

 無心は今の話題を変え、今度は住む家の話を持ち出した。赤裸々はニコッと笑いこう言う。
 
 「ない!私養護施設から最近出たばかりだから家がない」

 「そうか・・・じゃあ、頑張れよ」

 無心はそう言うと、玄関前にまで足を進めようとした。すると、ガシッ、と音がした。それと同時に無心の足は進めようとしても進めなくなった。無心は、目を細め後ろを見た。そこには、無心の腰辺りにへばり付く赤裸々がいた。

 「・・・離せ」

 「嫌だ〜・・・」

 無心は鬼のように鋭い一言で言うが・・・赤裸々は涙声で応える。


 「は・な・せ」

 「い・や・だ〜」

 結局、赤裸々はこの家に居候すると言うことになった