二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: めだかボックス 知られざる悪平等 ( No.45 )
- 日時: 2012/08/27 22:17
- 名前: シャオン (ID: Wz7AUOMy)
- 参照: http://http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode
第十四話 お使い終了
とあるスポーツ店にて、色々なスポーツ用品を買い漁る無心の姿があった。
「とりあえず適当に安いものを買い集めてとっととこのくだらねぇお使い(たたかい)を終わらせるか」
テーピングを片手に適当に品定めをしてから籠の方へと放り込んでいく。無心は死んだ魚の目のような目で色々と買い物籠へとゴミを捨てる要領で品をどんどん入れていく。その作業を永延と繰り返し、そして、買い物籠が溢れかえりそうになるほどの量が入ると、無心はレジへと物を運んでいく。店員も若干顔が引き気味になりながらも会計をしていく。
「え〜・・・2万8000円です・・・」
その瞬間、無心は雷に撃たれたような衝撃を受けた。そして、無心は思った。安心院さんの策略にはめられた!。どこの店でお使いするかはあの後、安心院さんに教えてもらい、そして何を買うかも電話で教えてもらったのだが、肝心なのが安心院さんが普通に無心にお使いをさせる訳がないこと。無心は脂汗を滲ませて、ポケットの中にある財布を手にとって中身を確認した。安心院さんから貰った1万、元々自分の財布の中に用意されていた1万8000円。奇跡的に商品の値段と一致する。 普通の人なら即座にお金を出して助かり、後から普通に請求すれば何でもない。が、相手は安心院さんだ。まともに取り合ってくれるはずもない。無心は迷う。出すべきか・・・出さざるべきか・・・。
「お客様・・・?」
全然返答の素振りさえも見せない無心に対して心配そうな表情で店員は無心を見つめる。無心はようやく決心したのか、コクリと頷き、財布から己の手持ちを全てを吐き出した。
帰り道、雨は少し小降りになり始め傘なしでも大丈夫な状態になった。無心は両手に持ったレジ袋を大変不機嫌な表情をして歩いていた。
「安心院さんの野郎・・・後で覚えてやがれ・・・」
ぶつぶつと安心院さんに対する愚痴をこぼしながら歩いていると、向かいからいかにも自分たちは不良ですよ〜とアピールするかのような服装の男たちが道いっぱいに広がって歩いてきた。この道は一本道なので曲がり道などのいった類は一切ない。そして、ついに不良グループと無心はお互いに立ち止り、突っ立つ。
「おい、そこのクズ。さっさとどけよ!ここは俺たちが通るんだ!」
無心はそんな事聞くどころかまだ安心院さんの愚痴を言っている。
「おい、聞いてんのか!」
不良グループの1人の男はすごい剣幕で無心に怒鳴る。
「あぁ?うるせぇ、今機嫌が悪いんだ。お前らこそその薄汚い服装を直してこいよ」
無心は不良グループ全体に宣戦布告のような言葉を投げかけた。すると、その不良グループのリーダーらしき人物が出てきた。
「おいおい、言ってくれるじゃねぇか。お前死にたいのか?」
リーダーは手の骨をバキバキと鳴らして笑いながら言う。
「めんどくせ・・・もういいや・・・お前等で喧嘩しな」
「あぁ?何だって?」
リーダーがそう言った時、バキッと鈍い音が響いた。すると、連鎖するようにどんどんバキッ、ゴキッ、グチャ、などと言ったいかにも戦闘で出そうな効果音が鳴り響く。リーダーの後ろで何かが起こっている。不快な効果音が流れ、不快な怒号が飛んでくる。リーダーは訳が分からず後ろを振り向いた。そこに広がるのは、顔面血まみれになりながら、お互い殺し合いにまで発展しそうな程の戦闘を行っている仲間がいた。 リーダーは愕然とした。自分の仲間と闘っている相手に・・・
「何で・・・何で仲間割れしてんだよ!」
その時、正気だったリーダーがいきなり乱闘の中に入って行き、仲間を殴り飛ばしたり、踏みつけたりと色々している。我を失って。
「罵詈雑言。 話しかけた相手を強制的に怒らせる過負荷。だが、こんなにうまくいくものなのか?いきなり仲間割れしだしたぞ。まぁ、良いか。とりあえず早く帰って、安心院さんに請求してやろう」
無心はそう言うと、乱闘の中を普通に通り過ぎて行き、無事に箱庭学園に到着した。