二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第一話 ( No.18 )
日時: 2012/08/13 23:16
名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)


帝国学園の練習はかなり厳しい まぁ鬼道監督だからそれなりに考えがあるんだろう

そう思いながら俺は練習をしていた 俺はGKだ、帝国のゴールを守るんだ

「よし、練習終了!」
「ありがとうございました!!」
練習が終わり、皆が次々とグラウンドを出ていく

「雅野、居残りか?」
帝国のシュートマシンを準備していると、龍崎先輩は俺に言った
「はい、もうすぐ雷門戦なんで」
「付き合おうか?」
「あ…お願いします」

龍崎先輩と親しくなったのは、俺が入部して二週間の頃だった

——————

自分で言うのもアレだけど、俺はGKの才能があるらしい 佐久間コーチにそう言われた

『またあいつ一人だ』
『友達がいないんだよ』

昔から俺は、周りに人を寄せ付けない体質だった まぁすなわち、性格が悪いんだ

だから、俺は強くなる

強くなって、俺をバカにしてるやつらを見返してやる

そんな思いで、居残り練習をしていたある日の事だった

『おい1年』

キャプテンの御門先輩、他にも逸見、飛鳥寺先輩もいた

『…何ですか?』
『お前うざいんだよ、勝敗は決まっているのに、わざわざ居残りして』
『…サッカーは自由にプレイしたいんです 先輩はフィフスセクターに賛成のようですけど、俺は反対です』

『…んだと!!』
キャプテンは近くにあったボールを俺に思いきり蹴った

『ぐっ…』
二メートルほど吹き飛ばされた俺は、倒れて腹を抑え、うずくまる

『こいつ…フィフスセクターに刃向かう気か!』
飛鳥寺先輩はおれの足を踏みつけた

『ああっ!!』
『キャプテン、…こいつホントうざいですね』
逸見も俺を何度も踏みつける

『…何してる?』
するとそこに龍崎先輩が通りかかる
『龍崎か、こいつ…フィフスセクターに反対だとか言うんだ』
キャプテンは言った

『ふーん…』

『ぐあっ!!ああっ!!』
三人からの攻撃に俺は必死に耐えていた

『…おい』
龍崎先輩はキャプテンの腕を掴んだ

そしたら三人からの攻撃が止まる

『何だよ龍崎』
『もうよせ、大事な人材を再起不能にする気か?』
『こいつはフィフスセクターを…』
『まだフィフスセクターをあまり分かってない1年の考えだろ』

『…チッ、分かったよ』
三人はそのまま立ち去っていった

『ほら、立てるか?』
『…はい…』
俺は龍崎先輩の手をつかんで立ち上がる
『…いっ』
だが俺は腹を抑える
『ひどくやられたな、保健室に行こうか』
龍崎先輩は言った

『………何でですか』

歩き出そうとした龍崎先輩は俺を振り返る

『雅野?』
『先輩は何で、俺に優しいんですか?』
『…特に理由はない』
すると龍崎先輩は俺の腕を掴んだ

『ほら行くぞ、帝国の第一GKが怪我で試合に出られなかったら大変だからな』
『……!!』
何で、どうして…

初めて、まともに他人と接する事ができた気がした