二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【マフィア】deadlife【カゲプロ】 ( No.33 )
- 日時: 2012/12/28 15:10
- 名前: アホッポイド(・ω・) ◆9EWOksTQbg (ID: Gd7LnyXy)
〜死神篇〜
彼女は妖しくも、とても美しい姿だった。当時からずっと贔屓していた情報屋、シトから情報を買おうと思ったのだが、やはり値段が他より高いので、他の情報屋を当たった。それがその女の情報屋だ。確か名前は……思い出せない。風の噂でとても優秀だと聞いていた。8月15日の真夏、彼女は俺と目があった途端、いきなりこう言ってきた。
大切な人が死にかけの時の人間の目をしてるね☆
どうしてそんなことが分かったのか、と問うと
さあ?ww
と言われた。
そしたら彼女は半笑いでこう言った。
「死にかけの人間は精神がどこかへ行ってしまうことがある。もしかすると、精神だけが生まれ変わって生きているかもしれない。前世の記憶なんてその人間には分からない。でも前世の精神はまだ生きている。だからその人間の精神を取り出し、死にかけの人間に戻せば生き返る。記憶だって取り戻せる。でも精神を死にかけではない状態で取り出したら、確実に死ぬ。どちらにせよ、人間を一人殺すことに違いない。あなたならどうする?」
……そんなもの決まっている。
大切な人を救う。
「そう。その人の名前、教えてもらえませんか—?」
「……゛蛇里゛」
「男ね。名字は……まぁいいや」
どうして男とわかったのかがわからなかった。今まで彼は名を名乗ると女性か、と聞かれていたのに、確かめもせずに男とわかった意味がわからない。
「ヒントをあげる。きっとその生まれ変わりは、黒髪、美しい姿、男、日本人、今年生まれた、裏社会の人間の子供、18年後は絶対にあなたの目に留まる。まあ、これだけじゃ無理があるかもしれないけど、私が共犯者になるのはイヤだしね—♪ま、間に合ったらいいね☆」
18年後の今日、またこの場所で会いましょう。それまでにその精神をやどした人間をあなたが見つけられなかったら……二度と彼が起きることはないと思ってねVv」
そう言って彼女は帰って行った。
俺はその時、情報を買うことを忘れていたことなんて頭の中になかった。裏社会の日本人で黒髪で美しい姿の男なんてそこら中に沢山いる。見つけるなんて無茶がある。でも絶対に見つけ出す。
その次の日に、シトに頼んだ。裏社会の人間の子供で黒髪の美少年を探してほしいと。もちろん産まれたばかりの赤子を探すなんて無理がある。だから大金をかけて18年間も探してもらっている。
続く