二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.3 )
日時: 2012/08/14 19:41
名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)

     第一輪 -小学校へ-


 僕等は気づいたら、「奴良組」という組の中にある・・・僕等しか所属しない「輪交組」に入ってた。何で僕がこんな大きな屋敷にいるのか・・・何で僕等が輪交組に入ってるのか・・・何も分からない。
 何かを思い出そうとしても、一番最初の記憶は・・・葬式。僕等と同じ日に産まれたらしい、この組をまとめる「ぬらりひょん」の孫・・・奴良リクオの父・・・奴良鯉伴さんの葬式。

「丕!一緒に学校行こうよ。同じクラスにくるんだよね」
「・・・そうだよ。でも今日はいい」
「奏は皆に任せて、行こうよ!」

 僕の双子の妹・・・奏。昨日から熱が下がらずにいて、一日中看病をしてた。でも熱は逆に上がっていく。

「奏様は我々に任せて、いってらっしゃいませ、丕様」

 気づけばリクオと同じ「様」を付けて呼ばれてた。どうして様を付けられないといけないのか。意味がわからない。
 リクオに無理矢理走らされて、バス停まで走った。

「カナちゃん!」
「あー。リクオ君おっそいよ!もうバス来てるし。・・・あれ?その子は?」

 バスに乗ると、早速眼を付けられた。乗客全員が、こっちを見てる。

「・・・」
「ほら、自己紹介だって」

 バスの扉がしまって、黙って椅子に座った。その隣にカナちゃん、リクオが座ってくる。一人が良いのに・・・何故か来る。隣に来て欲しくない。僕の隣は・・・奏だけの場所だから。

「奴良丕くんだよ」
「・・・は」
「え?リクオくんの兄弟?」
「えへへ」

 何故か急に勝手に名前を付けられた。奴良丕・・・?勝手に苗字を付けないで欲しい。・・・・・・いや、僕に苗字はないのか?
 学校について、リクオに職員室を案内された。担任の先生は綺麗で、優しそうだった。

「よろしくね、丕くん。丕くんは、奴良リクオくんの双子かな?」
「・・・違います。兄弟でも双子でもありません」

 そう言っていくうちに、教室の前に着いた。しばらく待つと、先生が僕の名を呼んだ。入ってこいという合図なんだろう。
 ガラッと扉を横にスライドさせ、教卓の横に歩くまで・・・色々な声が聞こえてきた。

「あれが奴良の双子!?」
「全然似てない!」
「なんで兄弟なのに・・・転校生なの?一緒に住んでないの?」

 勝手に兄弟という設定になってる。先生は自己紹介してという眼でこっちを見てきた。自己紹介って言っても・・・あまり知られたくない。

「・・・丕です。リクオとは兄弟でもないし双子でもない。リクオの気まぐれです」
「違うよ!兄弟だよ!!」
「嘘つけ」

 僕の席は窓際の後ろから二番目。一番後ろは奏の席で、先生は奏の事をみんなに説明した。一気にひとクラスに二人来るなんて・・・珍しい事だし。