二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 織田信奈の野望 うつけ姫と未来の最強軍人 ( No.9 )
日時: 2013/06/23 02:08
名前: ハンター (ID: 94JDCoDX)

龍介は勝家に追い立てられて、まあこれはひどい山道を走っていた。

「はいGPSアウトっと」

砕いた機械を後ろにポイ。
(ここで衛星が飛んでたらこっちが驚くわ)

「おいサル、いったいなにしているんだ」

「はいはい、俺から見れば400歳近いばばぁはだまってな」

走りながらバックの中身のもので、使えるかを試していた。
「ばばぁ?貴様誰に口聞いてるんだ!」

「おい、危な! やめろよ!」

プラス、勝家の槍攻撃をよける。
はい、ひねる、かがむ、とまる。

「はぁ、はぁぜんぜん当たらない」

「ところで勝家、いったいどこに向かっているんだ?」

「いきなり呼び捨て!?本当に切るぞ!・・・・・・尾張領のはずれの村だっ」

「そこでなんのようが?」

川をせき止めている岩と道の邪魔になっている大木を何とかしろと・・・」

(なんだよ! おもっきし雑用じゃないのか)

「何でそんなこと・・・村で何とかしろ! って言えばいいじゃないか」

そこで、勝家は「はぁ」と大きなため息をした。

「村から信用してもらうためなんだ。仕方が無いだろ」

あんなやつに信用があるほうがおかしいな。

「そりゃご苦労なこった」

かってにがんばれ!

「・・・まぁ、やんのはサル、お前なんだけど・・・」

「・・・・・・」

(は? いまなんと)

「すまん勝家、もう一度言ってくれ」

「やるのはサル、お前だ」

「何で俺!?」

龍介は食って掛かった。
が、
そ、そういえば小姓が何とか、こき使えるのが何とかっていってたなぁ・・・

「ほらサル、もう着くぞ」

山の向こうには、それなりに大きい村があった。
先を行った信奈は当然だがもう村に着いていた。

「遅いわよ! サル! 勝家」

「申し訳ありません。サルが走るのが遅くて・・・」
「俺のせいかよ!?」

そこで信奈はため息をついた。

「やっぱり使えないわね」

(うざ・・・)

「さっそくだけど、サル、あの樹と岩をどかして頂戴」

信奈の指差すほうには、
樹齢何年だよ! と突っ込みたくなるような木と、
まるで隕石の様な大岩が。
あれは重機でも必要だろ!

「冗談だろ・・・」

「はい、これ道具」

信奈が渡してきたのは、かなづちとのこぎり。

「お前、絶対からかってるだろ。これでなんとかしろと?」

しかし信奈はお構いなしに、

「今日中によろしくー」

と歩いていってしまった。

「・・・人の話を聞けーー!!」

かなづちとのこぎりを持って一人立ち尽くしていた龍介だったが、待っても誰も戻ってこない。

「おし! しかたねぇ!」

と、頬をパン! と叩いた。
おじいさんは川に岩を割りに行きました。
かん!かん!かん!・・・
5秒後、
龍介丸、沈没!

「むりーー! だめだ岩は。木にしよう」

おじいさんは林に木を切り行きました。
ぎーこ、ぎーこ、ぎーこ・・・
10秒後
龍介号撃沈!

「道具からどうかしてるんだ!」

木にもたれた龍介はズルズルと沈んでいった。

成果は・・・岩五ミリ!木一センチ!

「実にいい成果だ」

結論、無理。
(どうするか、このままだとクビかな。五右衛門すまん、初日でクビだ。)

「・・・・・・」

「おーい、五右衛門居るかー?」

「なんでござるか」

ボフン! と煙の中から五右衛門が現れた。
 
その五右衛門に向かって、龍介は期待の眼差しを向けた。

「この木、切れるか? あの岩でもいいけど」

「さすがに無理でござる」

だよな、切れたら俺要らないし。

「そうか」 

「じゃあ、穴はどうだ。指ぐらいの」

「それならできるでござるよ?」

龍介は不敵な笑みを浮かべた。
  
「お前に頼みたいことがあるんだが・・・」