二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.135 )
日時: 2013/01/02 05:05
名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: M22.tfSC)  

IF番外編 醜悪なる者ども6

「何だと……新たに解き放ったものを含めた。
 全ての深淵喰いが潰されただと? 」

リムトは表面的には、静かに落ち着いた面持ちで隻眼の黒服に尋ねる。

「はい。 ディートリヒの報告によりますと……
 新たに、ニ体の覚醒者の妖気が突如として街の外に出現し
 深淵喰いに動きを反応されない遠距離からの攻撃で倒したそうで…… 」

別の黒服からは、瓦礫と廃墟と化した街に残されていたのは、
弱点である頭を破壊され尽くした深淵喰いの死体。
しかも、今度は再び深淵喰いが追って来れないようにしたのだろう。
その街には、肉欠一つ落ちていなかったという報告が出される。

「それで、その覚醒者共は? 」

「深淵の者イースレイは……
 今、その行方を眩ませて南にはおりません。
 そして…今の所はっきりとした事は言えませんが、
 もう、一体の覚醒者が現れたのですが……
 街の生き残りの情報から恐らく。
 その覚醒者は、かつてのナンバー9 千里眼のゲオルギウスでしょう…… 」

その名前が出たとたん。
周囲は「今まで目立った事はせずに、
大人しくしていた奴が何故、今頃? 」
「まさか…… 」と騒ぎ出す。

「ルヴル…ロートテクの方はどうだ? 」

「西の深淵リフルとダフは依然として目立った動きはしてはおりません。
 しかしながら、ルネの報告によりますと……
 同じく目立った動きをしていなかったはずの二体。
 元ナンバー6 “血濡れのランドルフ”と……
 その異母弟である元ナンバー2 “殲滅のレーヴァント”が、
 事の数日前に、自らの縄張りから離れ…南に向かったそうです 」

恐ろしく知恵が働く彼等が何の理由も無しに、
自らの縄張り(テリトリー)を離れるはずか無い。
そして、その僅か数日のちに南の地ミュシャに現れた三体の覚醒者。
それは即ち……

「……点と線はつながった。
 つまり、南の地に現れた三体の覚醒者は高い可能性で、
 今、挙げられたゲオルギウス、ランドルフ、レーヴァントに間違い無いだろう。
 恐らくゲオルキウスは、その細やかな妖力操作で
 確実に深淵喰いへ攻撃を当てたのだろう 」

「そうでしょうな……。
 すると考えらるるのは、悲壮のウィルフレド、神速剣のキース
 クロノス、ラーズ、はいがいのオクタビア等の有力な覚醒者との同盟を組み。
 北の戦乱の再現をするつもりなのかもしれませんね…… 」

それが例え違うにしても。
イースレイの性格からして、組織の存在をほうっておくはずも無く
いずれ、再現どころか以前とは違い……
一桁ナンバーを集めた徹底的に潰す戦いにする事だろう。
組織への復讐を今度こそ成し遂げる為に……

「して、どういたしますか? 」

「あのイースレイが生きているとなると。
 深淵喰いを案内役にアリシアとベスを西へ向かわせるわけにはいかない。
 だが……仕方あるまい。
 二人をリフル討伐に西へ向かわせろ 」

続く