二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

a title[一日の始まりは] ( No.4 )
日時: 2012/08/17 09:48
名前: 蒼月律零瑠 (ID: DkN/A4kL)
参照: 花って英語に直すとカッコいいよね←

「うぐぇあ〝ぁッ!!!!!」

朝起きた途端、急に激しい吐き気が襲って来たので、口を押さえ急いでトイレに駆け込み便器に向かって嘔吐した。
嘔吐物の中に少し血液が混ざり込んでいた。
俺があの夢を見た後、必ず物凄く激しい吐き気が襲ってくる。毎回起こる事だから気にしない。



因みに、俺が初めてあの夢を見たのは随分前。
雷門中学に入学し、初めて友達が出来、数日の頃からだった。まぁ、友達といってもサッカー部員だけどね。
それで、初めて夢を見た後起きた途端吐き気に襲われたときは一時期如何しようかと大慌てした事もあった。
精神科に行き、先生から日常や学校についての質問を尋ねられたが俺は正直に答えた。じゃないとこの患者は精神的に異常だ、なんて思われちゃうからね。
診断結果は只の〝ストレス〟。少しでも気分を和らげれるようにと一週間分の薬を出してくれた。勿論、ありがたく頂戴したよ。
服用してみたものの、効力が出ないまま結局立て続けにあの夢を見ちゃってね。
それでも俺は今でも精神安定剤を服用し続けているよ。
何時か効力が発揮されるかもしれないからね。



そんなこんなで登校中。
憎たらしいほど太陽の光がギラギラと俺限定なのか照りつけ、リア充共のイチャイチャノイズが耳に障る。
俺はそんな登校の朝が嫌いだ。ホント苛々するなぁ。
暫く歩き続けていれば見覚えのある人物が此方に気付いたのか走ってきた。

「おう、天馬!」
「おはよう御座います、半田先輩!」

人物の正体はサッカー部に所属する一つ上の『半田真一』先輩。
MF同士青山先輩と三人でパス練やドリブルなんかの特訓をするんだけど…、何時も半田先輩にくっ付いている青山先輩が見当たらない。今日は休みなのかなぁ?
すると、微かな声が遠くから聞こえてきた。

「はッ、半田ぁッ!置いて行くなよぉ…」
「アッハハッ、悪い悪い。 でも、青山もちゃんと着いて行かなかったからイケないんだぞ?」
「ッ、御免…」

微かな声の主は青山先輩のモノだった。
どうでも良いけど、青山先輩と半田先輩は実は小学校が同じなんだって。

「それじゃあ俺は先に部室行ってますから」
「おうッ、そんじゃ行くか青山」
「おッ、置いて行くなよ…?絶対だぞ?」
「ハイハイ、分かってますって」




another title/[友情は精神の御薬]