二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- a title[着いた先は] ( No.9 )
- 日時: 2012/08/16 16:08
- 名前: 蒼月律零瑠 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 花って英語に直すとカッコいいよね←
キャラバンに乗ってから数時間経つ。
景色を見ても無機質な高速道路でツマラナイ。線路は続くよ何処までもってね。
この前買ってもらったばかりのiphoneで確認すれば午後の3:30。もう御昼時間が過ぎている頃だ。
確かに暫く乗り続けていたら御腹がグゥグゥ鳴るし、殆どのメンバーなんて夢の世界に行っちゃってるし。目的地に着くのにどれだけ時間が掛かるんだ。顧問の音無先生と円堂監督に文句言いたいよ。
仕方なく古株さんに、あとどれ位掛かるのか聞く為に、俺の隣側で眠る南沢先輩を押し退けて何とか自力で運転席へ向かった。
「古株さん。 あとどれ位ですか?」
「あと少しだ。 あと2時間半もすれば高速道路を出、山道を1時間走れば目的地の宿舎に着くぞい」
「そんなにですか」
嗚呼、聞くんじゃなかった。
ていうか何だよ。あと2時間半もすれば高速道路を通り抜けるって。何があと少しだよ。凄い時間掛かるじゃん。
仕方ない、頑張って課題でもやりますか。と鞄の中身を漁ったが見つからなかった。
…そういえばあの時、〝課題は宿舎でやればいいや〟と生活用具用の鞄の中に入れちゃったんだっけ。しかも其の鞄はキャラバンのトランクの中…。
思い出した時点で絶望のどん底に突き落とされた感覚がし、俺は何もやる事が無いままキャラバンの中で虚しく過ごしたのだった。
気付けば辺りは薄暗くなっていて、メンバーの顔が認識しづらい。
そして目の前に建っているのは、
「此処が俺達の宿舎だ」
想像していたモノとは違い、木の壁は穴とカビだらけ。オマケに煤被りで屋根や窓には蜘蛛の巣が張り巡らされたオンボロ宿舎だった。
周りの反応を見れば神童以外幻滅していた。目は魚の様に死んでいて、顔は青白い。
そりゃそうだよ。こんなジメジメしていて幽霊でも出そうなくらい不気味な宿舎で暫く過ごすんだから。
俺達生きて帰れるのだろうか。と一瞬思ってしまった。
*
another title/[恐怖は何時訪れるか予測できない]