二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

a title[呪音] ( No.14 )
日時: 2012/08/17 12:13
名前: 蒼月律零瑠 (ID: DkN/A4kL)
参照: 花って英語に直すとカッコいいよね←

倉間先輩に宥められながら皆のトコロに戻った。
当然半田先輩達は慌てて如何した?や何があったんだ。とか聞かれた。けど倉間先輩は平然とした態度で別にィ。と言い放った。
どういう事なんだと言わんばかりに首を傾げる半田先輩ですけど、そんな顔しても駄目ですよ。
コレは倉間先輩と俺だけの…、二人きりの秘密なんですから。ね。
ふと半田先輩の手が俺の肩に触れた刹那—————

「う〝ぐぇあぁッ…!!?」
「天馬ッ??!」

急激な吐き気と目眩が俺を襲って来、其の場で嘔吐した。
何で?
倉間先輩が触れた時は何も起こらなかった筈なんだけど。半田先輩や成神、狩屋が触れば益々吐き気に襲われる。
止めて、止めてよ。そんなに触られたら俺、嘔吐が止まらないよォ…。
聴こえない筈の砂嵐の音が脳内にザーザー騒いで、視界は薄くぼやけてくる。
そのまま吐き続け、ついに俺の意識はプツンッと切れ、気絶した。



「ッ、ん…。此処、は…」

気が付けば布団の上。そうか、俺、嘔吐で気絶しちゃったんだっけ…。
太陽、成神、狩屋、部員全員俺の周りに集まっていた。
神童先輩なんか今でも泣きそうな顔で俺を見詰めている。南沢先輩なんか俺の隣で添い寝している。あ、起きた。

「天馬ッ!天馬ぁ…!」
「神童先輩…」
「大丈夫天馬ッ?!どこか痛いところ無い?!」
「太陽ッ、」

また俺は皆に迷惑掛けた。俺は自分を恨んだ。不完全な心を持ったから。俺が完全だったら皆に迷惑なんか掛けなかっただろうに。
倉間先輩は俺の頬を優しく撫でる。嗚呼、この人だけは…。

「俺が天馬の傍につく。 だから御前等は先に食事を済ませてこいよ。俺は後で食べるから」

分かった。とゾロゾロ部屋を退室して行く太陽達。
神童先輩と南沢先輩だけは違った。どこが違ったか。
確かに太陽達に続いて退室をした。しかし倉間先輩の事を一瞬だけ見た瞳に光が無かった。あれは一体何の意味を表しているだろうか。
倉間先輩の表情を伺えば、少量の冷や汗を流し目を細めている。それはまるで何かを悟った様なものだった。
俺と倉間先輩の二人きりになったところで俺は精神安定剤を飲んだ。




another title/[心配が狂気に変わる時]