二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [イナイレ]-プリンスのDNA ( No.116 )
日時: 2012/10/28 17:59
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

第三章 愛媛の三戦強の真実

第二十六話 『嫌味な幼なじみ』

オリビアが持って行ったVTRは大いに役に立った。
フィックス・サンダーを習得してみようという話になり、雷門により活気が出てきた。
夕方5時30分頃、オリビアは一人で帰路につく。
途中、懐かしい顔を見つけ、駆け寄った。

「あ、明王様!!」
「…?優樹菜」

自分を優樹菜と呼ぶのは二人だけ。
その片方、帝国学園の制服に身を包んだ不動がそこにいた。

「お久しゅうございます」
「つっても、2,3週間あわなかっただけだけどな」

不動の言うとおりだ。
全く持ってそのとおりだ。
久しいと言うほど久しぶりではないのだが、オリビアは自分に遠慮なく皮肉を言ってくる幼なじみの声が聞きたかった。

「雷門はどうだ?てめぇのことだからどうせ失点0なんだろ?」
「あなた様はお見通しなのですね」
「どんだけ付き合いあると思ってんだよ…。それよか、お前ん家行っていい?ジャッカルさんたちにも会いてぇし」

不動は気だるそうに言う。
オリビアはそれがおかしくて、くすっと笑った。

「無論です。姉様は若造の胃袋一つ増えたところで負けはしませぬ」
「フっ……言うじゃねぇか」

愛媛にいた頃はよく、蜷川、不動、オリビアはそれぞれの家に上がってご飯をごちそうになったものだった。
だが、東京に出てきてからはそれもすっかりなくなっていた。
今宵は相当久しぶりに騒がしい海賊のように宴が開かれるだろう。

「あ、それはそうと明王様」
「何だよ?」
「我ら兄弟はよいとしても、あなた様は酒を間違えても飲まないで頂きたい」
「ったりめぇだろうが!!んなこたぁ未成年に酒出す気満々なシュリさんにいいやがれ!!」