二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [イナイレ]-プリンスのDNA ( No.124 )
日時: 2012/11/01 19:11
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

第二十九話 『あいつは…』

その後、シュリアンヌ特製のカクテルをとにかく飲んだ。
不動は法律上飲めないため、ノンアルコールのものを出してもらった。
プリンス家には不在の両親をのぞけば未成年しかいないが、この兄弟は法律などお構いなしに飲んだ。
実は医学の勉強があって、オリビアと将は体育祭の練習があって相当疲れていたのか、早くに寝入った。
隣で寝ているオリビアに、不動は自分の帝国の制服の上着を掛けてやった。
何とも無防備な寝顔だ。
頬をつついたり、つねったり。
マリンブルーの髪をいじくったりすると、むずがゆそうにオリビアは眉間にしわを寄せる。
すぐに元の顔に戻るが。
それがおもしろくて、何度もやっていた。
オリビアの顔をつつくのに夢中になっていると、コト、とグラスが置かれた。

「プッシー・キャット。可愛い子を隣に置いて、飲みたくなる一杯や。もちろんノンアルコールやで」
「あ、いただきます」

細長い筒状のグラスに口づけ、一口飲んだ。
グレープフルーツの香りが鼻をくすぐる。

「明王君……」
「ん?」
「こんなこと聞くんも嫌やけど、なして蜷川君と別れてしもうたん?」
「………あいつは…勝利に固執するようになったんです」