二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [イナイレ]-プリンスのDNA ( No.133 )
日時: 2012/11/04 18:08
名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)

第三十四話 『体育祭中止の大号令』

「「「「「「はぁああああああああああ!!!??」」」」」」

雷門中のあちこちから絶叫がこだました。
ホームルームの冒頭で各クラスの担任が知らせた内容が絶叫の原因だった。
今日は木曜日、3日後には体育祭本番が控えていた。
前項が活気づいて練習も佳境に入ってきた頃、体育祭は突然中止になった。
叫んだのは豪炎寺、秋、染岡、オリビアが在籍する3年4組も例外ではなかった。

「おい!!体育祭が中止ってどういうことだよ!!?」

オリビアの左隣の席で染岡が机を殴りつけ、担任に怒鳴り散らした。
体育祭実行委員長として体育祭を成功させようとしていた染岡の怒りは計り知れない。

「延期ならまだわかる!中止だぁ!!?」
「落ち着きなさい!これから詳しいことを話します」

染岡はいったん頭を冷やし、ドカッ、と席に着いた。

「皆さんが体育祭を楽しみにしている矢先で、学校に脅迫状が送られてきました。
要求を聞き入れなければ生徒全員を殺害すると、そういう内容です。
たった一通なら、まだしも、日に日に送られてくる枚数が増え、要求の内容も過激になっていく一方で、学校側としても無視できない事態になってしまいました。
この騒ぎの中で体育祭を行うのは生徒が危険だと、やむを得ず中止にしました」
「警察に被害届は出したんですか?」

豪炎寺が質問する。
担任はそれを肯定した。

「単なるいたずらかもしれませんが、万が一のことがありますので、警察の方にも協力を仰いでいます。
どんなに些細なことでもかまいませんので、何か情報を持っている人がいれば、直接申し出てください」

朝から飛んだ凶報だったが、ホームルームは終わった。
担任が教室を出て行ったのを皮切りにクラス中が騒がしくなる。

「全く、迷惑なことこの上ないな」
「本番すごく楽しみだったのにな……」

豪炎寺が遺憾の意を示し、秋は机に伏せ、落胆する。
二人は応援団で青組を率いている団長と副団長だ。
染岡同様、憤りと落胆が大きい。

オリビアは脅迫状を送りつけてきた犯人の候補が一人あった。
が、警察の情報力と操作能力を持ってしても見つけられるだろうか。
それほどに巧妙な手口を使い、警察の目をかいくぐってきた奴が一人、思い当たった。
奴は、各地の学校に脅迫状を送りつけ、教師とサッカー部の生徒を虐殺してきた。
たとえ、こいつが犯人かもしれません、と情報を提供しても、中学生の証拠も根拠もない話をまともに聞いてくれるほど国家権力様は子供じゃない。
やはり自分で探すしかないようだ。




———蜷川大輔を