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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [イナイレ]-プリンスのDNA-立て直し ( No.30 )
- 日時: 2012/08/20 15:45
- 名前: 優騎那 (ID: r4m62a8i)
「申し訳ありませぬが、本日はこれにてご無礼つかまつります」
オリビアは教員に頭を下げ、教室を出た。
3年の教室に置いていた荷物をとると、階段を急いで降りた。
「どこ行くんだ?姉ちゃん」
一階の踊り場で壁により掛かっている少年に声をかけられた。
黒髪の坊主、オリビアと同じアメジストのような目をしている。
少々幼さの残る顔立ちではあるが、美少年に属する。
「将、そなたちょうどよいところにおった。これが本物かどうかを見てほしいのじゃ」
オリビアはそう言って、先ほど飛ばされてきた刀、"偉大寿"を将に渡した。
「プリンス家の人間とはいえ、生憎、おなごのわたくしには本物とまがい物の区別がつかぬでな」
将は刀を見つめ、光にすかしたりなどしてみた。
「………偽物だな」
「そうか…」
先祖代々探し求める物が見つかったと思っていたオリビアの落胆は大きかった。
「だけど、本物に限りなく近い」
「それは…真か…!!?」
「あぁ。"偉大寿"は希代の妖刀だ。わずかにだけど、おれの手のひらが焼けてる」
黒刀をオリビアに返し、将は手のひらを姉に見せた。
「……!」
肌の色が茶色く変色して皮膚がはがれ落ちていた。
「まがい物のこやつが、何ゆえそのようなことを…」
「本物を持ってるやつが近くにいるんだろうぜ。そいつが本物に似せて作った、そう考えるのが一番妥当かもな。教室に投げたのはこれをつくったやつと同一人物。例えば……」
須藤 幹太とか
その名前にオリビアは妖刀を握りしめた。
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