二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [イナイレ]-プリンスのDNA-立て直し ( No.36 )
日時: 2012/08/20 20:48
名前: 優騎那 (ID: FRnJyOeS)

オリビアは重たい鞄を肩にかけ、帰路についた。
いつもより足取りが重い。

「(須藤がわたくしを狙っておる以上、迂闊に動くのは危ない。一度、家に帰ろう…。兄上様と姉君がおるはずじゃ)」

鞄をかけ直し、オリビアは絶対の自信を持つ俊足で家にたどり着いた。

「只今戻りましてございます!!」

靴をそろえもせず、オリビアは二階に駆け上がった。
10秒でラフな部屋着に着替え、妖刀"偉大寿"を持って隣の部屋のドアをノックした。

「兄上様、ご無礼を」
「あ、入れ」

扉を開けるとそこにはキャラメルブラウンの筋状の髪に、黒い目の美形がベッドでくつろいでいた。
くつろいでいるように見えて、彼は参考書を読み、勉強中だった。

「本物の"偉大寿"によく似たまがい物が雷門中の窓に投げ込まれました」
「…!?本当か!?」

参考書を壁にボンと投げ飛ばし、彼は飛び起きた。

「はい。これが、2年の教室に……」

オリビアが差しだした刀を受け取ると、それをまじまじと食い入るように見つめた。

「将が鑑定したところ、"本物に限りなく近い"と申しておりました」

———手のひらが焼けておるのが何よりの証にございます。

オリビアは自信の手のひらを見せた。
焼けただれて、皮膚が伸びきっていた。

「標的は近いな」
「はい…」