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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【D.gray-man】天空ノ記録 ( No.8 )
- 日時: 2012/08/20 15:44
- 名前: ライ ◆64PzB9jtgM (ID: dCkmB5Zo)
【アリシアと『シア』】
アリシアは立ち上がったままラビとブックマンを見る。
辺りはしーん…と静まり三人を息をのんでみていた。
「シア……なんさ?」
初めに口を開いたのはラビ。小さく呟き首をかしげる。
その言葉にアレンは「あれ?」と首をかしげる。
彼はどうしてアリシアの事を『シア』と呼んだのかと
「………っ」
アリシアは唇をかみしめながら泣きそうな顔でコクンとうなずいた。
彼女の綺麗な水色の髪がサラサラと揺れる。
「ほ、ほんとさ?! シアなんさ?! どうして今頃…っ」
ラビの目にも少しキラッと光るものが見えた。
ラビの声が響く中アレンとリナリーは目で会話する。
『どうしたんだろ……』
『さあ、でもなんだか…あの三人には大切な事だという事は分かりますね』
『うん…、もしかしてラビとブックマンの身内…?。』
『そうかもしれませんね。あの眼帯もラビとアリシアは左右逆に付けてますしね…。アリシアはブックマンを「おじいちゃん」と呼んでいましたし』
まだ張りつめた空気をかき消すように一人の人が「こほん」と咳ばらいをした。
ブックマンだった…
いつもより少しだけ、厳しい瞳をしていた。
「……。そこの娘よ、ちょっとこちらへ」
ただ一言。一言だけそれをいうとラビとアリシアをつれてピョンピョンと食道を後にした。
「………なんだったん、でしょうか」
三人が消えた食堂はまた騒がしくなる。
そして、アレンはリナリーに話しかけた。みたらし団子をつまみながら。
「さぁ…でも私たちはあちらが話してくれるまで待ちましょ?」
リナリーは首をかしげる。いつも通りの笑顔で優しく言う。
「そうですね」
アレンとリナリーはそれしか言えなかった。
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