二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ♯第一話『カノコタウン 出発の日』 ( No.1 )
- 日時: 2012/08/20 21:27
- 名前: 黒狼架蒼月 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: ついに再びやらかしてしまったよ…orz
『カノコタウン』は自然豊かな町。
其の南側には見詰めるだけで吸い込まれそうな綺麗な海に面している。
そんな静かな町の中、一人の少女がそこら辺にいそうな少年とポケモンバトルをしていた。
「いっけぇーミネズミ!【体当たり】だッ!」
「エルフーン!【暴風】を起こせッ!」
「フゥ〜ンッ!」
エルフーンが起こす【暴風】に何とか耐えようとしたが呆気なく吹き上げられた挙句、地面にそのまま落下してしまい戦闘不能になった。
ミネズミをしまいながらしゃくり泣きする少年の頭を撫でながら〝よく頑張ったな〟と褒める。
「泣くな。 アンタ男だろ?だったら泣いてないで強くなる為特訓して来い」
「うんッ…///」
「今戦ったばっかだから疲れてるだろうからゆっくり休ませておけ。特訓はその後だ」
「…分かった! おねーちゃん、ありがとー!」
少年に別れを告げた後、少女は自分の家に戻る事にした。
「あら、アリサちゃん! またパートナーのエルフーンと一緒にバトルしてたの?元気が良いわねぇ♪」
「ハイ。 まぁ元気があり過ぎるのも困りますけどねぇー」
「アハハッ、そうなんだぁ〜。 でも元気があるのは良い事よ?この調子で頑張ってね〜♪」
「ハイッ! じゃあオイラはこれにて!」
「あ、ちょっと待って頂戴ッ…!」
アリサと呼ばれる少女は俊足なのでアララギ博士にはとても追いつけない速さで去っていった。それに大声で呼び止めてもかなりの距離があるので届かなかった。
まったくしょうがない子ねぇ〜…。
アララギ博士の表情は困った表情だが口元は少し笑っていた。
「あとで伝えなくちゃ、ね♪」
*
その頃、アリサの方はというと———
「今日もバトルは白熱してて面白かったなぁ〜♪ いやぁ、結構結構♪」
『アリサー、疲れたー』
自宅の二階でエルフーンと今日のバトルを振り返り談話しながら笑っていた。
因みにアリサは、生まれ付きポケモンと会話出来る能力を持っている。
だから幼い時、よく草むらに遊びに行っては野生のミネズミやヨーテリー達と戯れていた。
『僕オネムゥ〜。 アリサー御膝の上に乗っても良い?』
「あぁ。 乗れよ」
アリサの了承を得ればよちよちと赤ん坊みたく彼女の膝の上に攀じ登って直ぐに眠ってしまった。
幸せそうなエルフーンの寝顔を見て安心したのかアリサも眠りに落ちていった。
*
another title/[君といれる事が一番の幸せだと気付く]