二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: バカとテストと召喚獣 二次(?) ( No.121 )
日時: 2014/05/05 01:53
名前: F (ID: /bnHEOWJ)

『.....商品の.....として隠し...』
『.......こそ....勝手に....如月ハイランドに....』
学園長室の前まで来ると、誰かが言い合っている声が聞こえた。
片方は学園長だと思うけど、もう片方は...?
この、記憶の中の何かを刺激するような声、どこかで...?
「どうした明久に一騎」
「いや中で何か話をしているみたいなんだけど」
「そうかつまり学園長が中にいるというわけだな。無駄足にならなくてなによりだ。さっさと中に入るぞ」
そこまで雄二が言ったところで、記憶の中にこんな声をする人物が浮かび上がってきた。
おいおいおい、嘘だろ?まさかそんなはず...!
「失礼しま〜す」
学園長室のドアを勝手に開けて、雄二と明久が中に入っていく。
「本当に失礼なガキどもだねぇ。普通は返事を待つもんだよ」
学園長の声。
しょうがないので僕も入る。
頼む...!勘違いであってくれ...!
でも、その期待は粉々に打ち砕かれた。
アイツの一言によって。
「やれやれ。取り込み中だというのに、とんだ来客ですね。これでは話を続けることができません。.....おや?あなたは....」
そこでアイツは下品な笑みを浮かべる。
「....なんで....」
「一騎?」
明久がどうしたんだとばかりにこっちを見たが、かまってられない。
「どうしてアンタがここにいるっ!?」
「ここの教頭は私ですからね。ここにいて何かおかしいことでも?」
「そんなことじゃない!アンタ教師免許剥奪されたんじゃなかったのか!」
「そんなのどうにでもできますよ」
フンっと鼻を鳴らす。
「アンタはっ...!」
「そういえばですねぇ。あなたの家で働いていた方々、あなたのことをネットでバラすぞって言ったら素直になってくれましたよ。みんな今では私の奴隷みたいなものですよ」
そう言って高笑いをし始める。
「てめぇ!」
沸点を超えた。
殴りかかろうとすると、雄二に押さえ付けられる。
「雄二っ!」
(今はおちつけ)
「.....ッ」
そのままこらえる。
「おやおや。いい友達がいたようですねぇ。この人たちがあなたのことを知ったらどうなることやら」
くっくっくと喉を鳴らして笑うクソ教頭。
「知ってるよ。全部。」
明久がこらえたような声で言う。
「おや、そうでしたか」
舌打ちでもしたそうな顔で言う。
「それでは」
そのまま学園長室から出ていく。
「アンタラ、あいつと知り合いかい」
「いえ、知り合いなのはコイツだけです」
雄二が答える。
「知り合いじゃない!」
反論する。
「んでなんのようだい?織斑、坂本、吉井」
「まだ名前名乗ってませんよね?」
「あんたらのことくらい知ってるさ。で、話は?」
「Fクラスの教室の改善を要求しに来ました」
「...。」
考え込んでる学園長。
「理由は?」
「健康に害している生徒が出そうだからです」
また考え込む学園長。
「こちらの頼みを聞いてくれるなら相談に乗ってあげようじゃないか」
「.......。」
珍しく雄二が黙る。
「その条件ってなんですか?」
黙ってしまった雄二の代わりに明久が聞く。
「清涼祭である召喚大会でアンタラが優勝し、優勝賞品を持ってくることさね」
優勝賞品?
「学校から送られる正賞には賞状、トロフィーのほかに『白金の腕輪』、副賞には『如月ハイランド プレオープンプレミアムペアチケット』が用意してあるのさ」
ペアチケットと聞いて雄二がビクッと反応した。
どうしたんだろう?
「そして、この副賞のペアチケットなんだけど、ちょっとよからぬ噂を聞いてね。できれば回収したいのさ」
「回収?それなら賞品に出さなければいいじゃないですか」
明久の意見はごもっともだけど...
「そうできるなら、もうしているさ。けどね、この話は教頭が勧めたからといって文月学園と如月グループと行った正式な契約だ。今更覆す訳にはいかないんだよ」