二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.50 )
日時: 2012/09/30 06:03
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
参照: 第三篇/I'm a not Fighter...yet (ヒヨッ子は見てるだけ。まだ。)

 箒を取り直して、三十分後。
 九割以上の瓦礫と生ゴミ化した朝のおやつを片付け終わり、難関の前に、私は立つ。
 何があったのかは知らないが、巨大なコンクリート塊が、柱から五メートルほどの床にめりこんでいるのだ。
 「参ったなぁ」
 愚痴ってみたが、仕方ない。
 箒の柄をコンクリ塊と床の隙間に差し入れ、別の小さなコンクリ塊を出来る限り巨大塊に近いところで柄に噛ませ、てこの要領で押し下げる。岩の重さが指に食い込み、痛い。木製の柄が嫌な音を立てて軋む。それでも歯を食い縛って下げると、コンクリ塊はゆっくりと持ち上がった。
 どりゃっ、と掛け声を一つ。柄に掛かる重さが一気に消え失せ、塊が鈍重な音を立てて、一メートルほど動いた。かと思うと、某お昼の番組で転がすサイコロのように、突然コンクリが柱の傍まで転がっていった。
 「ちょっ……」
 シュールなことこの上ない。思わず込み上げてきた笑いを堪えて辺りを見回してみると、ソファの辺りで斜に構えたサフラン色のポケモンが、こちらに光をまとった手を伸ばしている。
 いでんしポケモンであり、スマブラDXリストラ組の一人、ミュウツー。持ち技の『じこさいせい』でも使ったか、顔は疲れているが傷は何処にもない。そして、こいつが私を助けてくれたことに、少しだけ驚き。ミュウツーは一匹狼で孤独なポケモンだと、勝手に思っているのだ。
 「やるべきことはした。後は好きにしろ」
 有無を言わさぬ低い声。
 私の抱く先入観どおりの冷たさでそれだけ言って、ミュウツーはふっとそこから姿を消してしまった。
 やることを失し、私はとりあえず箒を元の場所に戻して、ゴミ箱の傍に置きっ放しだったアーチェリー一式にちょっと頭を抱えてみる。今すぐ実験したい気持ちはなきにしもあらずだが、そんなことしたら何が起こるかわからない。結局、その場に置き去った。

To be contined...

 多分、ミュウツーの辺りで「?」と思った人がいるかもしれないので、長めの補足。

 ここのスマブラメンバーはスマブラにない技を使います。
 特にポケモン勢はスマブラに出るくらいなので、レベルは最大、レベルアップで覚えられるわざは全部覚えているという裏設定。覚えている技はルカリオが出てくる『ブラック/ホワイト』に準拠しています。
 また、ネスやリュカなどもテレポートや読心といった原作技を使用し、ピーチ姫とゼルダ姫に至っては原作にない技も。