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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.70 )
- 日時: 2012/10/18 01:57
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
- 参照: 第五篇/Doctor's Hint (:「宿屋の角に響く歌」)
少しだけの沈黙。
それを破るのは、遠い眼をしたドクター自身。
「Are you going to Scarborough Fair?」
その時放たれた疑問符混じりの言葉を、翻訳機は訳さなかった。
が、放たれた言葉にマリオブラザーズのようなきついイタリア訛りはなく、比較的簡単に聞き取れる。そして放たれた一節は、『あっち』から『こっち』に来る直前まで、私が好き好んで聞いていた曲の一部だった。聞き間違うはずがない。毎日何十回も聞いた歌なのだから。
「スカボロー・フェア?」
「と、この歌をそう言うのかは知らないけどね。闘技場の近くにある宿屋の角で、緑色の髪をした女性がこの歌を毎日歌っているそうなんだよ。噂だと、亜空軍襲来の時にタブーが生やしていたものとソックリの羽を持っているんだとか、あまり近寄ると「彼を知っているのか」と尋ねるとか何とか……まあ」
あくまでも全部噂さ、とドクターは簡潔に取りまとめた。
しかしながら——まだこの世界の地図を見てはいないけども、転送機などと言うものが設置されている以上は相当広いに違いないだろう。そこに漠然と広がる噂をこんな細部までキャッチしているなんて、地獄耳どころの騒ぎではない。
この人なら、本当に地獄の鬼が謳う馬鹿話まで、聞いてるんじゃないだろうか。
本気でそう思ってしまった。
To be continued...
何やらフラグがいっぱい立ってますが、すぐには使いません。
ずっと引っ張る話もあるので、気長にお待ちください。
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