二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

灰色 ( No.43 )
日時: 2012/09/20 20:48
名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
参照: http://nanos.jp/zotbox77/

27. さようならを




それからの事は、よく覚えてない



気づいたら自分の部屋で朝を迎えていて、空空寂寂な自分に嫌気が差す。




出るものと言えばただただ涙と乾いた笑いで。


ケータイのディスプレイを慣れた手つきで触って打つ『さようなら』



送信者は決まっていた。




川島夏生





送信完了の文字を確認して布団の中に携帯を押し込む。

バッシュと、タオルと、ユニフォームと、部活に必要なものを鞄に詰め込んだ。
部活に出て、バスケして、気持ちを切り替えれば元の俺に戻ると信じて。





『さようなら』はどうしてこんなにも辛いんだろう?



重い玄関のドアを開けて今日も俺は部活へと向かう道を歩んだ。